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それからしばらくして俺の母親が帰ってきた。
「ねぇ、あなた。ユリシア君のことだけど、やっぱり一度診てもらったほうがいいんじゃないかしら?」
「そうかい? じゃあさっそく明日病院へ行こうよ」
「えぇ、それがいいわ」
俺を心配そうに見つめる二人…
え、何? 俺?
いや、俺至って元気だよ。問題ナッシングよ。
美人の看護師さんとかにちんこ見られたりしたらやだよ、病院になんか行きたくないよ。
そう言いたかったけど無理だった。だって赤ちゃんだもん。
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「今日はどうしましたか」
俺は今感動している。神様というものがいるならぜひお礼を言いたい。
本日両親に病院へと連れてこられたのだが、医師がサデスだった。
「赤ん坊らしくない、と言いますか…おかしなところがあって…」
「ほう、具体的に?」
「泣かないし、おっぱいもあんまり飲みたがらなくて…」
サデスカッコイイなぁ。30ぐらい? 頭良かったし医師とかぴったりじゃん。看護師さんも美人ばっかりだしいいなーいいなー! サデスモテモテだろうなー
「うん、じゃあちょっと見てみましょうかね」
サデスが俺を抱っこする。顔が近い。
ふぅぅぅ! なんか興奮するよね! 久しぶりの対面だし興奮するよね!
「むちゅぅうぁああばぁぁ!」
「おーっと! あははは、先生は食べ物のじゃないよ」
ほっぺにキスしようと思ったんだけど、顔をべろべろ舐めてしまった。いやん。
両親はなんかあわあわしてる。ごめんね。
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