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 羽山さんがシャワーから出てきた。あぁ、水も滴る良い男…。本当に好き好き、目からラブビーム。
 どうしてシャツ一枚とパンツだけでこの人こんなにかっこいいのかな。ずるいな、俺にもこんな色気が欲しいナ。そしたらきっと羽山さんも俺に向かってラブビーム。

「羽山さん!あのね、みかこって人からメッセージ来てたんですけど!」
「んー」

 肉寿司食べたんでしょ。知ってますよ、俺。
 そんで、そんであれでしょ? 美味しい肉寿司の次は俺の肉棒をって言ってあんなことやそんなこと…
 ええい、いやらしい!いやらしいわ!
 
「あれ。既読ついてる。鎌田、スマホみた?」
「みみみみ、みました!でも、あの、俺見たけど、あの」

 羽山さん鋭い目つきで俺のこと見るから俺だって、強気で出るもんね。目からビーム。ラブなしビームだ。
 俺本気出せば結構鋭い目つきできるし。
 羽山さんとバチバチ目線でやり合えるよ!
 
「ふうん。まぁいいけど、鎌田が思っているようなこと何もないよ?」
「で、でも肉寿司食べに行ってる!俺にはささみ食べろって言ってるのに、みかことは肉寿司食べてる!!」
「肉寿司…? 何の話し?」

 しらばっくれたって無駄なんだから。
 俺がダイエット一生懸命頑張って、我慢してる肉寿司をみかこと食べに行ったのは分かってるんだから。
 チーズケーキやらハーゲンダッツで確かにちょっとお腹にお肉ついて、羽山さんにもお肉ぷにぷにされてだから痩せようと思って俺も言われた通りささみと胸肉しか食べないようにしてるのに…!
 我慢してるのに…!

「鎌田なに泣いてるの? みかこは従姉妹だから本当になんでもないよ?」
「……え?」

 イトコ? イトコって従姉妹?

「昨日はゴチソウサマデシタってなに?」
「バイト先にみかこ来たから奢ってあげただけだよ」

 バイト先…?
 あれ、羽山さんってなんのバイトしてるんだっけ?

「現金な子だから、また会いたいなんて言ってるけどタダ飯目当てなだけ。分かった…?」

 羽山さん、そういえば焼き肉屋さんでバイトしてた。えへ、もしかして俺って早とちり…?
 えへへへ。羽山さんのTシャツで涙拭いちゃろ。
 もう紛らわしいわね! 心配させないで欲しいなぁ。

「鎌田は本当にバカだなぁ。肉寿司食べたいの?」

 はい、食べたいデス。
 肉寿司も羽山さんの肉棒も俺のものです。
 なぁんだ、一安心! 
 羽山さんにギュって抱きついたらちゃんとギュって抱き返してくれた。これが愛ってやつかぁ。
 うんうん、やっぱり雨降って地固まってる固まってる。
 やっぱり俺と羽山さんは運命共同体ダヨネ!


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