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「なんで、そんな、に平気にしてられるんだよ! 最前線っていったら皆死ぬんだよ!」
「…俺不死身だもん」

 だから心配ナッシング! ほら、笑って!
 にこっと笑ってそう言ったのにサデスは泣きそうな顔のままだ。

「不死身なんかじゃないでしょ…! 僕なんかより弱いくせに…!」
「なにそれ酷いっ! お兄ちゃん傷付いたぞっ」

 お兄ちゃんじゃないけど。幼なじみだけど。
 ていうかサデスより弱くないし! 強いし!ちんこも長いし! …関係ないか。

「ねぇサデス。本当大丈夫だって。お前が心配しているような事は起きないよ。絶対に」
「…なんでそんなこと言い切れるの?」
「俺はお前のヒーローだろ?ヒーローは死なないんだよ」
「…馬鹿だ。だからイシュアは馬鹿なんだ…」

 きゅっとサデスが抱き着いてきたので俺も抱き返す。ぎゅっと、すごく強く。

「サデス、絶対うまくいくから。俺死なないから」
「…うん」

 本当はすごく怖い。
 無事でいられる自信なんかないし、死ぬ可能性はすごく高いと思う。
 長官なんかに嫌がらせするんじゃなかったなって思ったけど、でも俺はサデスを置いていったりすることなんかできないから、絶対に死なない。

「俺がいなくなったら泣くもんな、お前」
「…イシュアだってそうでしょ。僕がいなくなったら泣くでしょ」

 こつん、とおでこを合わせてそう言えばサデスは少し笑いながらそう言ってくれた。
 …泣くなんてもんじゃないぞ。


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