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 生徒会の新役員には応募が殺到した。ユーシス達が目当てのもの、名声が欲しいもの、様々だ。ユーシス達はそのたくさんの応募の中から、仕事ができやる気のある生徒を選ばなきゃいけない。
 そんな生徒を見つけるのはとても大変な作業だ。

「チバ? こいつはダメだ。ロリコン趣味で部屋に幼女の写真がどっさりある。うわ、チーキスだ。頭悪いんだよなぁこいつ。よく応募する気になったな。げっ、こいつなんかもう顔がダメ!」
「チャンソ」

 応募書類を見ながらダメ出ししまくるソモルにアートは溜め息をついた。

「あ、すみません」
「………静かにやれよ」

 テへ、と舌を出して謝るソモルにアートは呆れ顔で注意した。
 注意されたソモルは喋らなくなったが、表情は変わらず書類を見てはしかめっ面したりげんなりしていたりした。
 ユーシスもまたたくさんの応募書類から新しい役員を選ぶ作業をしていた。
 生徒会はソモルが頭脳でユーシスは顔、アートが2人のまとめ役だ。いわばユーシスは営業マンで、細かい書類作業はあまりしなかった。だからこの作業はユーシスにとっては苦痛であり大変だった。しかしそれでも生徒会長、根性とやる気はあるユーシス。自分なりに一生懸命書類と格闘した。
 そしてついに新しい役員にぴったりの人物を見つけた。

「デニス=マハラ! この子です!」

 デニスの書類を持って叫ぶユーシスにソモル達はポカンとした。

「この子! この子が新しい役員です!」
「え、なに良いやつ見つけたの?」
「うん! 彼は私達目当てでもないしすでに人気者だし頭もいい! それにロリコンじゃないし顔もかっこいいよ!」
「うっひょー! 見せて見せて!」

 興奮気味の後輩2人を見てアートはやっと書類地獄から抜け出せそうだ、とほっとした。



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