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 マリスと別れたユーシスは、ふんふんと鼻歌を歌いながらステージへと向かう。もうじき、アイーヌに出演を頼まれたクイズ大会が始まるのだ。

「あ、会長君!」
「アイーヌさん!」

 名前を呼ばれたユーシスが振り返るとアイーヌが小走りに寄ってくる。

「もうすぐですね、クイズ大会」
「ふふ〜そうだねぇ。楽しみだなぁ」
「えぇ。あ、でも私クイズとか苦手なんですけど大丈夫ですか?」
「あはー全然大丈夫だよぉ! 問題なーい」

 えらく機嫌の良いアイーヌにユーシスは首を傾げながらもそのことは聞かずステージへと歩く。

(うふ……もうすぐでマライシスに恥をかかせることができる)

 うふふふふ、と怪しい笑みをこぼすアイーヌだった。


******


 ステージの観客席はざわざわと騒がしい。学園で人気のあるユーシスとユーキルが出演する、と聞いた生徒達が押し寄せたのだ。
 そして、ニリアやソモル、アートも仲間のイベントを見ようと観客席にいた。
 マリスは特別席で下僕に扇子で扇がれながら優雅にステージを眺めていた。

「えー次は、黒魔術研究部部長アイーヌ=ミシホによるクイズ大会です。なお、生徒会長のユーシス=キリクボートと風紀委員長のユーキル=マライシスがゲストととして招かれています」

 司会者がユーシスとユーキルの名前を出した途端、観客は皆黄色い悲鳴を挙げはじめる。
 ステージは熱気に包まれた。



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テーマ「人外ファンタジー」
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