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今回ユーキルに指摘された創立祭の倶楽部参加。怪しむのは当然だがアイーヌに裏はなく、純粋に創立祭を楽しもうと思ってのことだった。
なのに最初からうたぐってかかったユーキルにアイーヌは腹を立てていた。
「あいつの言葉本当にしてやる…」
アイーヌは創立祭にてユーキルに復讐することを決めた。
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翌日。ユーシスは生徒会室にて仕事をしていた。
「へぇ黒魔術研究部が参加するのか?」
「えぇ。アート先輩がいない間に決まったんです。なんでも、イメチェンだそうですよ」
「ほぉ…イメチェンねぇ…」
アートが不在の時に起きた出来事を話すソモル。
アートは興味深そうに頷く。
「マライシスが何か言うんじゃないか?」
「あれ、アート先輩風紀委員長をご存知なんですか?」
アートの言葉にユーシスは訪ねる。
「ご存知もなにも、あいつは有名人だ」
「でもなんで黒魔術研究部にマライシスさんが?」
なぜアイーヌの参加に風紀のユーキルが関係するのか疑問に思いユーシスはまた訪ねる。
「ん? だってあいつら仲悪いだろう。お互いしょっちゅう嫌がらせしているぞ。だからミシホが創立祭に参加するとマライシスが知ったら必ず文句言うだろ」
「えっ……! 私、マライシスさんにアイーヌさんの件話してしまいました。仲が悪いと知らなくて…」
驚くユーシスの言葉にソモルとアートがユーシスを凝視する。
「なんで知らないの!? 凄い有名だよ!?」
「ご、ごめんなさい…」
「これは…絶対一波乱あるぞ…」
やってくれたなキリクボート、とアートはユーシスを見た。この後輩はトラブルメーカーのようだ。
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