※ギャリーさん先生設定
放課後。
美術室で真っ白な紙に大好きな絵を描く。
パレットに色を乗せ、筆で色を取り塗っていく。
今日はどんな絵を描こうかな。
そんなことを考えながら筆を動かす。
「あら、また描いてるのね」
「ギャリー先生!」
後ろから話しかけられてちょっとだけ吃驚してしまった。
振り返るとふわふわしている紫髪にオネエ口調が特徴のギャリー先生がどれどれ、と私の描いている絵をまじまじと見つめる。
…絵を見ているだけなら、まだいいけど。
ギャリー先生、との距離が近いと思う。
だってギャリー先生の顔が、私の右肩近くにあって、なんだろう…それだけでも緊張してしまって、筆を持つ指が微かに震えてしまう。
「…名無しちゃん?ちょっと顔が赤いわね…大丈夫?」
ギャリー先生に言われてハッとして、気付いたら筆を落としてしまった。
あらあら…と苦笑しながらギャリー先生は私が落としてしまった筆を拾って渡してくれた。
「あ、ありがとうございます…!」
「いえいえ。」
きっと私真っ赤になってるのかなぁ。
ギャリー先生はくすり、と柔らかい微笑みを浮かべている。
渡してくれた時、ギャリー先生の大きな手が触れて、うわあぁぁ何考えるの私!ちょっと落ち着け…!
「…名無しちゃん」
「は、はい!?」
しまった。
声裏返ってしまった…!
ギャリー先生も吃驚したような顔してるよ…恥ずかしい…!
「ふふふ、名無しちゃんって面白い子ね」
「う…そ、そんなことないです…」
「面白いわよ」
ふ、とギャリー先生の顔がいきなり至近距離、に…!?
「っ…!!?」
「…キスされると思った?」
私の唇とギャリー先生の唇があとちょっとでくっつきそうだというのに、すんどめ。
悪戯っぽく笑ったギャリー先生が大人の男性として見えてしまって、心臓がさっきから煩くて、なんだか顔も熱くなってしまって…どうしよう…。
「また明日、見に来るわね」
そんなギャリー先生は余裕そうに笑って、美術室から出ていった。
責任とって下さい!
(ギャリー先生の、ばか)
続きが書けたら書きたい、かも。
5.6