※賑やかな昼下がりからの続き
昼間はファミレスでメアリーとイヴとギャリーで昼食を済ませたあと、未だに外に出掛けた興奮(というか好奇心)があったメアリーは色んなところに行ってしまい、残された私とイヴとギャリーで探しながらも買い物もついでに済ませてきた。
そんな賑やかな昼間はあっという間に過ぎて、今はもう夜の10時過ぎを時計の針が指していた。
イヴとメアリーは昼間出掛けたこともあってか、疲れてしまって早めに就寝してしまった。
2人で仲良く寝ているのを見て和んでいるとお風呂から上がったのか、後ろから声をかけられた。
「名無し、どうかしたの?」
「あ、ギャリー。2人の寝顔をちょっと見てたの」
「……そう」
あれ、なんだかギャリーが落ち込んでしまった。
さっきまでは普通だったのに、突然どうしたんだろうか。
心配になって遠慮がちにギャリーに声をかけるとじっと私の顔を見つめてきた。
「…?ギャリー?」
「…名無しはあれから2人にばっか構っている気がするの」
「え?」
どういうことかさっぱり分からず、私は落ち込んでしまったギャリーにどう対応したらいいか困惑していると、ギャリーに思いっきり抱きつかれた。
「ギャリー!?」
「…名無しの馬鹿。鈍感」
落ち込んでしまったままのギャリーは未だに私に抱きついているのを見て、漸く私は理解した。
謝罪の気持ちを込めて、私は小さくなったギャリーは抱き締め返した。
するとさっきまで落ち込んでいたギャリーがはにかんだと思えば、そのまま私の額にリップ音が聞こえた。
あまりに突然のことで慌ててギャリーから離れると、ギャリーはなにやら勝ち誇った表情をしていた。
「これでようやく分かったかしら」
「…小さいギャリーならこんなことしないと思ってたのに…」
「ゆだんきんもつ、よ?」
子供の表情で余裕の笑みをするギャリーに仕返しとばかりに後ろから抱き締めると、つい先程までの私みたいな反応をしました。
隠れ甘えん坊による悪戯な夜
(なっ…!?名無し…!?)
(仕返しだよ、仕返し)
(…ギャリー…邪魔だなぁ…)
(メ、メアリー…覗きはいけないと思う…)
(そんなイヴも人のこと言えないでしょ!)
今回はギャリー中心。
寝た筈のメアリーとイヴが覗いていることが発覚するのはこの後だったりします。
11.6