よんアザ ベルゼブブと芥辺

 

ソファに座っているだけでは暇だったから。



「最近の佐隈さんは、容赦しませんね。」

今日もせっせと読書中の芥辺氏に話しかけてみるが返事はない。
集中しているのか無視しているのか、恐らくは両者だろう。
この人間はヒトのラインを遥かに超える能力を振るう。どれだけ集中していても周囲の情報は常に入ってくる様だから気付いていない筈はない。

「芥辺氏は、彼女が本当に悪魔遣いに向いているとお思いなんですか?」

「思ってる。」

芥辺氏は本から目を離さない。
変わらない無表情に唾を吐きかけてやりたくなる。まるで分かっちゃいねぇな。麻痺してやがる。

「佐隈さんはただの人間ですよ?」

羽ばたいて近くまで寄ると睨まれた。

「邪魔をするな。」

「佐隈さんは、ただの、人間なんです。」

念を押すように繰り返した。

「何が言いたい。」

「ただの人間が一番残酷なんですから。」

人間の境界をふらふらうろついているこの男は、人間の汚さによって麻痺させられてしまったのだろう。人に関わるリスクという物を忘れてしまったらしい。玩具なんていつでも棄てられたから。
並ならぬ猛威をふるうこの男。
貴方みたいな人間が一番恐れなければいけないのはきっと、力でどうにも出来ない佐隈さんみたいな"ふつう"の人間なんですよ。

「まともであるが故に、貴方はその内拒絶されるでしょうね。芥辺氏。」

あなたはほんとうにかわいそうだ。

努めて嫌な笑みを浮かべれば、グリモアが飛んできた。
弾ける臓物の向こうには、いつにない瞳の色をしている無表情。
ヒトを超えるが故に純粋な貴方が、ヒトを知ったときが楽しみですよ。





トらしい

という

ジョウ





***
べーやん+芥辺氏の予定がべーアクのように見える……アリだな。
主題は芥辺さんって人外気味だよねって話。佐隈ちゃんはもちろん良い子だけど、ひょんな事から芥辺さんを拒絶するかも知れない。だって佐隈ちゃんは一般人だから。その時に芥辺さんは傷つくんだろうな気付けないけどとか思ったらたぎった。
それにべーやん+芥辺さん萌えを組み合わせたらこんな感じ。アザゼルさんは口調が書けない。
そんな私はあくさくとべーさくが大好きです。


2011/6/6



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