読書中の道也は邪魔できない。
てか、邪魔するほど子供じゃねぇから。

だから同じ部屋に居ても、音楽聞いたり本読んだりして時間を潰す。
音楽は好きだし(事実、デスボイスは俺の特技だ)、本も嫌いじゃないから問題は無いしな。

ただ、時たまバカみてぇにツマんなくなんのが問題なんだ。


今も暇。暇過ぎ。
「暇」って視線で訴えてみても、全く反応ねぇし。

イラついてきて道也に当たっちまいそうだったから、座ってたソファに横になったら、

「寝るのか?」

道也がやっと反応した。

「まぁ暇だし」

「そうか、何か上に掛けて寝ろ……おやすみ」

最後だけ、羽根みたいに優しく言われた。


僕の特等席
(「おやすみ」って)
(一番近くで言える距離)

title:ななめ40゜





back

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -