※鬼豪ってか鬼+豪
※多分未来


「豪炎寺先生、急患ですよ!」

あぁ忙しい。


全く人間というのは……年末年始に夏休み、クリスマスの時期になると急患が異常に増える。
急性アルコール中毒とかハシャぎすぎて骨折とか、そんな下らない理由で仕事を増やされるのは非常に困る。
病院には重病の患者がいっぱいいるんだ。

注意力の無いヤツが多すぎる。
ふつふつと湧く怒りを抑えながら患者の手当てをした。
熱中症。

季節は、夏だ。




上記のような事を、久しぶりに会えた鬼道に愚痴ってしまった。
飲み屋で酒も手伝ってしまったらしい。


「そんなに苛つくな」

「仕方がないだろう。急性のアル中なんて自業自得だ」

「そんな顔をしてると患者が怯えるんじゃないか?」

「……そんなに怖い顔してるのか…?」

「昔ならボール蹴り込んでる顔だ」

それは、相当かもしれない。
渋面の俺に鬼道が笑う。

「……愚痴ってばっかりで悪いな」

「気にするな。お前の愚痴なんて滅多にきけるもんでも無いからな」

そんな楽しげに言うことでも無いだろうに。
気遣いなのか本気なのか良くわからない。

けれども、こういう所に救われている部分もある訳で。

「なら、まだまだ愚痴につきあってもらうぞ」

キッと睨みつけて言えば、鬼道が目の前で噴き出した。
笑いすぎでブルブル震えながら、

「…好きにしろ」

とか言うものだから好きにしたら、翌日鬼道に渋い顔で諭された。







***
医者ものを書こうとしたら酒の話になった一品←
絡み酒愚痴派な豪炎寺と笑い上戸な鬼道さんとかどうっすか。





back

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -