リビングに出てソファに座る。
コーヒーでも淹れようかと思ったが、立つ前に鬼道が入ってきた。
「豪炎寺、コレだ。」
と、箱を渡してきた。
幽かに香る箱。
だが、鬼道のと香りが違う。
「お前のじゃなかったのか?」
柑橘類の爽やかな香りで、癖がない。
鬼道の花の香りとは全く違う。
話の流れから、同じものを勧められてるんだと思っていたが…。
「初めはそのつもりだったんだが…少し店に寄ったら、豪炎寺に似合いそうなのがあったから買ってきたんだ。」
「…いくらしたんだ。」
俺に買ってきたって事なんだろうが、タダで貰う訳にはいかない。
俺がそういう性格だっていうのは鬼道も良く知っている筈だろう。
「良いんだ。お前が気に入らなかったら意味がないしな。」
とりあえずつけてみろと促され、手首に一吹きして馴染ませる。
広がる香りは清々しく肌を撫でる。
素直に、良い匂いだと思った。
「どうだ?」
「結構、好きだ。」
「それなら受け取ってくれ。」
「……わかった。」
鬼道からの好意だ。
素直に受け取るとしよう。
「なんで急に香水を勧めたと思う?」
突然の質問。
特に意味は無かったと思っていたが。
「…全くわからない。」
鬼道はニヤリと笑って、
「豪炎寺の体臭は甘いんだ。なんというか、ミルクのような匂いがする。」
言い放たれた言葉に顔が火照る。
自分の体臭なんか知ったこっちゃない。
「それをこの間すれ違った女子が話しててな…嫉妬したんだ。豪炎寺の素の匂いを知ってるのは俺だけで良いからな。」
「そう…か……。」
としか返事出来ない。
鬼道の独占欲に嬉しく思っている自分がよくわからないが恥ずかしい。
抱き込まれて首筋を嗅がれる。
「やはり、甘いな。」
……俺は胸焼けしそうだ…。
***
ぷぁぁぁぁぁ良くわからなくなりつつ終わりました!
気付いたら3ページ…だと……ざわざわ…。
1ページ位でおわるハズが…なんか伸びてしまった…伸びたせいでgdgd感倍増…(´・ω・)
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