※年齢操作(大学生・二十歳)
※捏造(同じ大学通ってます)
鬼道→経済学部
豪炎寺→医学部
鬼道の香りは甘い。
気づいたのは去年の冬だったか…。
思ったことを伝えると、香水をつけているんだと言う。
それからだ。俺もつけるようになったのは。
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「お前、甘い匂いしないか?」
大学で流石にゴーグルをつける訳にもいかなくなった鬼道は、眼鏡をかけていた。
前から服装には気を使ったいたようだが、更に格好良くなって…モテるんだ。鬼道は。
恋人の俺としては多少イライラしても仕方ないと思う。
「俺か?」
「あぁ。」
「香水だろうな。多分。」
「香水? それにしても甘いな…。」
まるで花のような匂いだ。
体の奥まで届いて、痺れるような芳香。
クセになるような甘さで、鬼道には良く似合う。
「女性用の香水だから甘いんだ。俺の趣味もあるが女除けにもなる。実際、誘われる回数も減ったしな。」
「そういうもんか?」
「まぁな。」
確かに、気になっていた相手から女の匂いがすれば、無駄に誘ったりしないだろう。
鬼道のことだ。来る誘いは断っているんだろうし。
「つけてみるか?この香水。」
「いや…甘すぎて似合わないだろう…。」
鬼道からする分には平気だが…自分から香ると思うと…。
「そうか?一度つけてから考えれば良いじゃないか。」
それに香水はつける人によって匂いが変わるのだと説得され、
「そんなに言うなら…。」
と、頷いてしまった。
「今日の講義終わったら家に来れるか?」
俺も鬼道も一人暮らしだ。
稲妻町から大学は遠く、通える距離じゃない。
「あぁ、大丈夫だ。」
「俺が帰って無かったら、部屋の中入ってていいから。」
「わかった。じゃあ後で。」
そう言い残して、その場を離れた。
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