こんな夢をみた。
真っ白だ。
真っ白な寝台の上。
「鬼道、おやすみ。」
瞼を閉じた。
白い光が瞬いて、きらりと流れる。
なにか煩わしくて瞼を上げた。
隣の彼は、ただ真っ白な寝台に膝を折って座り、紙になにか書き付けている。
寄りかかるように抱きしめた。
「眠れないのか?」
「眠れない。」
「どうして?」
「白い光がチラつくんだ。」
こちらを向いた彼は、何故か涙を零していた。
「泣くな。」
「俺の涙じゃない。」
「じゃあ、誰の…」
「お前を知る全ての」
彼は全部、しってるんじゃないかと、ふと思った。
「あの、白い光は。」
「鬼道が掴めたはずの、時間の残映。」
俺の時間は終わったと。その一言で全て。
「豪炎寺。」
「なんだ?」
「すまない。
俺が縋ったんだろうお前に壊れていく俺を終わらせてくれとそう俺が俺が俺が」
「いや。鬼道、これで良かったんだ。」
おわりもこれからもともにいれて、おれはとてもしあわせものだ。と
そうわらって、
「今度こそお休み、みらい。」
そう言えば、
人は死ぬときに、
夢を視るのだそうで、
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