*微えろ


初めは額、頬に降りて鼻先に一回。
鬼道は、その順番でキスする男だ。




「豪炎寺…」

「……ちょっと…待て…鬼道ッ…」

ここは鬼道の部屋だ。
俺と鬼道は、ベッドの上に折り重なるように寝そべっている。
まるで、これから事に及びそうな雰囲気で。


……マズい、だろう。




「豪炎寺、」

鬼道は俺の名を呼び、またキスを落とす。
唇、頬を通り過ぎ、そのまま首筋に辿り着く。

「…ぁ…ひうっ…き、鬼道、待て…」

「…ん…待つつもりは無い。」

呟くように言われ、鎖骨を舐め上げられた。
俺がその感触に身を震わせていると、シャツの裾から手が入ってきた。
「…ぁふっ…んぅ…まぁっ…」



頬が熱い。

ゆるゆると腰を撫でる手に流されそうになる。


だが、止めなければ。
お互いまだ中学生だ。
初体験が14とか笑えない…。
というか鬼道、お前本当に初めてなのか…?





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