第5話
戦が終わって数日後。
政宗が町に視察に行くことになり、付いて行くことになった。
視察が終わったら、町を案内してくれるらしい。
「視察は、何で行くのですか?」
「馬に決まってんだろ。」
は?
これは、嫌がらせか?
私が馬に乗れないことは、政宗も知っている筈である。
私は、どうやって行けば良いのだろうか?
馬に台車でも取り付けて、それに私を乗せてくれるのだろうか?
「私が馬に乗れないのはご存知ですよね?私は、どうやって行けば…」
「2人乗りすればいいだろ。」
平然と言うなー!!!
この人は阿呆なのかと疑った。
だって、馬2人乗りって現代で言ったら、自転車2人乗りと一緒でしょ!?
んな恥ずかしい事、上司とできるか!!!
「…なんか文句あるか?」
私が、不服そうな顔をしているのがバレたらしい。
「…だって、馬の男女2人乗りって…」
すると、政宗はニヤリと笑った。
「文句あるなら、お前だけ走ってもいいんだぜ?」
流石に、それは無理だ。
絶対に足手まといになるし、下手したら、置いて行かれる。
嫌だけど、致し方ない。
「…うぅ…。分かりました…。」
私は渋々了解した。
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