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いつもの場所で夕日を見る君。

僕は、君の元に向かう歩みを緩める。

もう少しだけ、君の横顔を見ていたいと思った。



君と一緒に居られる時間は、あとどれくらいあるだろう。

正確には分からないけれど、もう長くはないのは確かだ。

何故なら、病がどんどん僕の体を蝕んでいくから。

昔は、それでいいと思っていた。

秀吉が天下を統一してしまえば、あとはどうでもいいと。

こんな命なんて、惜しくもなんともないと。

でも、今は違う。

君ともっと一緒に居たい。

1分でも、1秒でも…出来るだけ長く…。

だが、その願いは叶えられそうにもないみたいだ。

もうすぐ、僕の命は尽きる。

でも、君にはずっと笑っていて欲しい。

僕が死んだその後も。



君が僕のことに気付いた。

駆け寄ってくれる君を、僕は精一杯抱きしめる。

いつまでも君が笑って居られるように、もっと君と一緒に居られるように。

そう願いながら。



さようなら。

僕の大切な人。


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