さやさやと風が吹く
「今日は何をしようかな」
金色の髪に眠たそうな青い瞳をした、リューラ・リュートルーはぼんやりと裏路地を歩いていた
といっても、彼には今やらなければならない仕事がばっちりあるのだが…
でも彼はそんなことなんてあまり気にしない様子で、のんびりと歩いている
「イルナは何をしているかな?今はお昼過ぎだし、フェルナと一緒に昼寝かな」
しかも、さっきから彼はそんなことばかり考えていたりする
実は彼、かなりの親バカで愛妻家なのだ
息子と、自分の妻が大好きで仕方ないのだ
「早く二人の顔が見たいな」
リューラは顔をにやつかせながら、歩く速度を速めた
早く仕事を終わらせて家族に会いたい、愛する家族に
「ただいま」
と、そう一言言えば
「おかえり、あなた」
「おかえりなさい!」
そう言って笑顔で出迎えてくれる者がいる
なんて自分は幸せなんだろう?
彼女達の幸せそうな姿を見るだけで、自分も心がぽかぽかするのだ
「よーし、今日は僕頑張っちゃうぞ」
リューラはそう言って、うんと背伸びをした
そして、目的の場所へと駆けていったのであった
会いたいなあの頃の思い出
[
戻る]