どさりと目の前に何かが置かれた

見れば服だ、色とりどりで可愛いものばかり

プラナスは思わずしゃがんで、それらを摘んでみる

しかし、すぐに動きを止め、タグを確認した

「ノボリさん」

「何でございましょう?」

「これ、子供用と書いてありますが」

「…………」

プラナスがぱっとノボリの方を向くと、彼はさっと顔をそらした

サブウェイマスターのノボリは彼女の夫である、まあ色々あって何の過程もないまま結婚した

彼はなんというか、小さいものが好きである

事実、プラナスは小さく…何をするにしても背伸びしないと届かない

色々ぺたんこなのがコンプレックスなのだが、ノボリはそんな彼女を見てちょっとだけ顔を緩めるのだ

まあ相変わらず無表情なのは変わらないのだが

「それで、何で子供用なんですか?」

「……似合うかと、思いまして…」

「いや、確かにサイズはぴったりですけどね……?」

プラナスは服を見下ろして、ため息をついた

彼からもらったものは嬉しい嬉しいけれど、でも何だか複雑だ

しかし、ノボリはちらちらとプラナスの様子をうかがっている

「……着たとこ見たいんですか?」

「い、いえ、決してそんな…!」

「………」

「…み…見せてくださいまし…?」

プラナスは仕方なく話をふるが、やっぱり予想通りの反応だ

「わかりました、三枚までです」

「プラナス様…!」

仕方ないな、という風にいくつか自分好みの服を選ぶ

ノボリは嬉しそうに懐からカメラを取り出した

「でも写真は禁止です」

しかし、それを見るや否や、プラナスは素早くカメラを取り上げ、思い切り窓から投げ捨てた

「ああっ!?わたくしのプラナス様素敵ショット集が…!」

ノボリは慌ててカメラが飛んでいった窓へと駆け寄る

もう色々突っ込みたいプラナスであった





大体、写真いつ撮られたんだって話






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