「平気ですか」

「うん、ありがと…」

ホームに到着してからは、ばたばたと忙しかった

結局、トレインから出た際に今回の出来事の発端に逃げられたのである

余裕がなかったとはいえ、痛恨のミス

詳しく話を聞くことができなかった

「あいつら…何なんだろ」

「わかりません…しかし話を聞いていれば最近活発に動いているのだとか」

「そうなの?」

「お客様にお聞きしたところ、よく見かけるそうです…何でも各地で演説しているのだとか」

「演説…?何それ選挙?」

クダリは不思議そうに首を傾げた

ノボリも難しそうに唸っている

「解放を訴えていても、やっていることは少しおかしいですね」

「僕攻撃されたし…」

「同じ考えでも、個人によってやることが違うということでしょうか」

「今回のこと、とても危ない…見過ごせないと思う」

「そうですね…」

ノボリはこくりと頷いた

「プラナスいなくてよかったね」

「あまり暗い話はしたくありませんからね…プラナス様には、笑っていてほしいですから」

「あは…ノボリは相変わらずプラナスに夢中だね」

ふふ、とクダリは笑う

「僕、二人が仲良くって嬉しい」

「クダリもプラナス様ととても仲良しでしょうに…」

「まあそうだけど」

クダリは何か言いたそうにもごもごと口を動かした

心内をうまく言えないのは、ちょっともどかしい

けど、やっぱり二人が仲良しなのはとても嬉しいのだ

「僕複雑」

「何がですか?」

「ん……秘密!」

でもいつか、ふと浮かぶこの気持ちも

今日自覚しかけたこの気持ちも、誤魔化すことが難しくなるのだろうか

今日みたいじゃなくて、小面からノボリに伝えたら、彼は何と言うのだろう?

だけど今は、この関係が一番心地いいから

だから、まだ少しだけこのままで




から始まる▲▽生活.S06
今度遊びに誘ってみようかな、的なね






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