「お金を返済しなくてよかったですね」
「ん〜……」
「どうなさいましたか?」
スリーサイズ暴露から数時間
クダリのフォローでちゃんと仲直りしたものの、プラナスは少し不満そうである
「一体どうなさったのですか?」
「そんなにノボリが神の目発動したのが嫌だったの?」
二人は心配そうにプラナスの顔を覗き込む
「プラナス様?」
「あ、あぁ……えっと…」
「僕達には言いにくいこと?」
「いえ、そうじゃないんです」
プラナスはしばらく気まずそうに口をもごもご動かしていたが、やがてゆっくりと喋りだす
「ほら…私、ここにきたの…お金が原因ですよね」
「…そうなりますでしょうか」
「私とノボリさんが結婚することになったのも、こうやってお二人と一緒にいるのも、元は私の負債のせいなんですよね…」
「ああ、そっか」
「そうです、でもさっきそれは解消しちゃって……私…」
そしてちょっと俯いて
「何だか、繋がっているものが切れちゃった気がしたんです
それがお金というのは、しゃくですけど」
悲しそうにそんなことを言って
「そんな、気にすることないのに」
「でも」
「でもじゃないよ、プラナスはプラナス
僕達、もう家族だよ?」
ね?ノボリ?とクダリは言った
「勿論でございます
わたくし、今はプラナス様のいない生活なんて考えられません」
「僕達たくさん思い出あるじゃない
最初のはきっかけ、今は今だよ?」
「二人とも……ありがとうございます…」
「うん!だからこれからもいっぱい思い出作ろうね!」
「わたくしも、プラナスに似合う人物になれるよう、頑張ります」
二人に左右から頭を撫でられた
二人の言葉一つ一つが暖かい
プラナスはもう一度ありがとうと、そういってにっこり笑った
彼らにとってその笑顔は、かけがえのない元気の源
Aから始まる▲▽
生活.S05
笑顔が一番可愛いですよ、って話
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