「何だろ、ちょっとだけ嫌な汗かいちゃいました…」

プラナスは自分の腕にそっと触れる

それはしっとりと湿っていて少し気持ち悪い

「そんなに変な話じゃなかったのに…シャワー浴びてもいいですか?」

プラナスは隣に座っているノボリへそう聞いた

彼はこくりと頷き、プラナスの頭をぽんと撫でた

「……わたくし、プラナス様のことを知れてよかったと思っています」

「ノボリさん…」

「嫌でなければ、またプラナスのことを教えてくださいまし?」

「はい」

プラナスはそう言って少し目を細めた

そして着替えを持って浴室へと消えてゆく

そのタイミングを見計らってか、クダリは呟いた

「……事情が込みあってるみたいだね」

「そのようです…しかしまさかお金を返さずによくなるとは」

「僕は両親のこと気になるけと」

「血の繋がりはないのですね…」

ノボリはふうと息を吐く

本人の口から聞けなかったことが、ちょっとだけ淋しかった

「プラナスも、聞けば話してくれたと思う」

「そうでしょうか」

「きっとそうだよ、今回はタイミングが悪かっただけ」

プラナスがいる浴室の方へ目を向けながら、二人は話す

「今より沢山プラナスのこと知りたいなら、もっともっと仲良くなったらいいよ」

「そうですね…尽力いたします」

「あ…そういえばこの間プラナスに身長聞いたんだけど…」

そして暗い話題はここまで、とクダリが話をふると、ノボリはすっと視線を落とした

彼としてはノボリの食い付きそうな話だと思ったのだが、反応がいまいちである

しかしそれも勘違いだったようだ

「139 cm」

「え?」

「ですから139 cmです」

「プラナスの身長が?だって本人は143 cmだって言って…」

「甘いですねクダリ……あれはプラナス様がこっそり身長を靴で底上げしているのですよ…なんて可愛らしいのでしょう…
因みに上から63、53、63です」

ノボリはクダリの肩をがっしり掴んで力説し始める

何だか手にこもっている力がどんどん増していっている気がした、肩に指がくいこんで痛いのだ

「スリーサイズとか…」

「見ればわかります」

「……う、うわあ…」

その場から一歩も動けないクダリは、そう言って口の端を引きつらせるしかなかった

だって彼の目の前、つまりノボリからすればちょうど真後ろにシャワーから戻ってきたプラナスが立っているのだから

彼女はパチュル柄のパジャマに身を包み、自分の身体を見下ろしている

「な、何で知って………」

その反応からノボリの目に狂いがないことがわかったクダリだが、この後のことはもう考えたくなかった




から始まる▲▽生活.S04
当然怒られました






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