「名前ちゃん…」 「久しぶり、でいいのかな?」 「………」 「やだな。そんな顔しないで少しは喜んでくれたっていいと思うけど」 「全然嬉しくねーってばよ…っ」 青空のように澄んだ碧い瞳が大きく開いた。強く握り締められた拳には、さぞかし怒りが詰め込まれていることだろう。私が生き返りさえしなければ、貴方の心が憎悪にまみれることはなかったのに。 「名前ちゃ、」 「いいよ。全部、全部わかってるから」 大丈夫。私は弱いからすぐに封印出来るよ。ナルトを悲しませたくないから、もう二度と甦らないように、早く。 貴方にもう一度だけ会えて、ほんとに嬉しかった。 ねぇナルト。最後に、一つだけわがまま聞いてほしいな。 「私のこと、忘れないでね」 貴方の記憶に片隅、どうか私をいさせてください 13'0304 |