05

ついにやって来た期末テスト。義務教育とはいえいきなり勉強に追い付けないとなったら大問題だ。
テスト前はどの部活も活動停止になる。それはバスケ部も例外ではない。
私は日頃から真面目に授業を受けている方だから、復習をすればほとんどの教科は乗り越えられる。のだけれど……


「バカすぎて話にならんのだよ」
「緑間くんもうちょっとオブラートに包んではくれんかね」


数学だけはどう頑張っても理解出来ず、中間では悲惨な結果になったのを忘れはしない。
なのでバスケ部でも勉強の出来そうな緑間くんに数学を教えてくれと頼み込んだのだ。(おしるこ1週間分で交渉成立)

そして放課後、図書館にて。


「んで俺も一緒んなって勉強しなくちゃなんねーんだよ」


私は青峰と共に緑間先生の授業を受けていた。


「ついでにお前も教えてやれと赤司に言われたのだよ」
「チッ!赤司の野郎」
「ずべこべ言わずにやるのだよ青峰」
「緑間くん、ここの答えは3で合ってますでしょうか」
「…違う。ここは2だ」
「え、嘘!」


完璧だと思ってた計算式も答えも違ったらしく最初から教えてもらうことに。緑間くんは厳しいけど教え方はとても分かりやすくて、バカな私にも少しずつ理解出来るようになってきた。
緑間くんは当然なのだよと言ってまた新しい公式を私のペースに合わせてゆっくり教えてくれたのだよ。青峰なに寝てんだコノヤロウ!!


「帰ったらしっかり復習しろ」
「はい!先生!」
「おしるこ、忘れるなよ」
「もちろんです、先生」






「早くテスト期間終わんねーかなぁ。まじダリーし早くバスケしてぇ」
「このバスケバカが。さつきの言ってた通りだね」
「あん?」
「青峰はバスケバカだから勉強が出来ないんだって」
「さつきのやつ…」


緑間くんとの勉強会が終わった後、私は青峰と帰路についた。途中コンビニで買ったアイスを半分に割って食べる。片方は仕方ないから青峰にあげる。私優しいから。
そういやさつきと青峰が幼馴染みって知った時はビックリしたなぁ。え、あの二人が?!って。申し訳ないけどさつきドンマイって思った。だって明らか青峰に振り回されてるし。


「青峰ずるい」
「何が」
「私もさつきと幼馴染みになりたい」
「はぁ?なに訳のわかんねーこと言ってんだよ?それにお前には黄瀬とかいうモデルの幼馴染みがいんだろ」
「あー、うん。いるね」


でも最近の涼太はモデルを始めてから遠くに感じることが多いからなんだか複雑。入学した頃みたいに一緒に登下校する回数もかなり減った。
お互いクラスに友達も出来て学校でもあまり会わなくなった。この前みたいに休日にオフが重なることも今では滅多にない。
人気が出るのは私も嬉しいけど、とにかく複雑なのだよ。(あれ、緑間くんになっちゃった)


「でも、なんか最近距離が空きつつあるからねー」
「ふーん」
「あ、興味ないでしょ?」
「おう」
「あ?」


青峰コロスぞこのガングロが。


「デルモの幼馴染みってのも大変なんだな」
「ん、そう…なのかな?わかんないや。とりあえずそのデルモやめろ」


12'0919
そんなつもりはないのにちょっとだけギャグチックなのはなぜ(しろめ
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