短編集/男主 | ナノ


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ーーー廊下にてーーーー



「ジェイドくーん!」

「貴方のせいですよ」

「え、なんで俺いきなり責められてんの」

「貴方のせいで僕は昨日アズールたちに…!」

「虐められた?殴る?」

「貴方に彼らを殴る権利があるとお思いで?」

「嘘やん、なんでそんなに強気なのジェイド君、キスする?」

「しません」

「したら忘れるかもよ嫌なこと」

「そんな些細な嫌なことを忘れるために貴方とキスはしません」

「まあ、実は俺がしたいだけなんだけど」

「今までしたことないでしょう」

「えっ!?ジェイド君あの情熱的な夜を忘れたの!?」

「記憶にないですね。情熱的な夜なら多く過ごしたので」

「た、爛れてる…!」

「爛れてるのは貴方の発想でしょう。担保の取り立てですよ」

「思った以上に物騒な方だった」

「それで?今日はどういった用事ですか?

「え、俺の延命のために想いを伝えに来ただけだよ」

「間に合ってるのでお帰り下さい」

「そんなこと言わないでジェイド君!好きだよ!!」

「僕はそうでもないので」

「え、照れてる?照れてる??」

「(蔑んだ目)」

「あっ、さすがにその目は胸に刺さるっ!」

「早く帰ってください」

「えー。あ、そうだジェイド君」

「?」

「あの宝石、一つでもいいから大切にして!」

「今、売り飛ばすことが決定しましたが」

「あーーーっ!!にべもない!!」

「はいはい、自分の教室に戻ってください」

「もーーっ!じゃあねジェイド君!」

「はい、それではまた」

「―――」

「どうかされました?」

「ううん!びっくりしただけ。ジェイド君が!俺に!またって!!!」

「もう会いません」

「いけずーーー!!」



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