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ーーーオクタヴィネル寮にてーーーー
「おや、ジェイド、そんなに上等な宝石をどうしたんです」
「もらいました」
「あ〜。わかったぁ、ジェイドが好きな子からでしょ」
「うるさいですよフロイド。って、アズール、貴方も何をニヤニヤしてるんですか!」
「いえ。噂には知っていましたけど、一々舞い上がりそうな心を抑えつけて冷たく当たる理由を考えると面白くて」
「〜〜〜っ」
「ジェイドはねー。照れ屋なんだよ」
「おやおや、好きな子を虐めたいということですか?」
「虐めてめげる可愛げのある人ではないので」
「むしろ喜んでるよねぇ。それが悔しくて冷たく当たるんでしょ」
「違います」
「そのくせプレゼントはぜーんぶ部屋に保管してるもんね」
「おや、ジェイドも可愛いところがあるじゃないですか。それにしても本当に見事な宝石たちですね。ラピスラズリにパパラチアサファイア、シトリン。産地も何もかもバラバラな組み合わせですね不思議だ」
「どうせ、何も考えていないのでしょう、あの人らしい」
「あは〜。言えてる。でも案外考えてたりして」
「どうでしょうね。まあ僕には関係ありませんが」
「そうだね、ジェイドはいつものようにもらった物を大事に仕舞うだけだもんねぇ」
「それで?いつ告白するんですか」
「それは貴方達に関係ないでしょう」
「えー、ジェイドが告白しっちゃったら俺困るー」
「ッ、フロイド、もしかして貴方も彼のことをーー」
「ジェイドいじれるネタが減るじゃん」
「フロイドっ!!!」
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