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拝啓、もしかしたら今頃俺を必死になって探してくれているであろう師匠とその奥方様へ
俺は三日前捨てられた場所でよくわからねぇおっさんの指導の下、元気に日々を草を生やしながら過ごしております。どうやらこのおっさんは俺を鬼殺隊とやらに入れたいらしいので、数年後らへんでそこで再会しませんか。駄弟子より
敬具
いろいろ間違ってるような手紙をあの場所に置き去りにして、息を吸い込み、呼吸とやらをしながら俺は山3つほど離れた師範の元へとかけた。まじで有難迷惑wwwww師匠からもらった短刀さえ人質に取られなければこんなことにはならなかったと思うとなおさら後悔とか何やらが募る。だってあのおっさん滅茶苦茶手癖悪かったんだもんwww忍の俺がついていけないっておかしいよwww
俺の短刀はうまくいけば1年後には返してくれるらしいのでそれまで師匠は元気に生きて奥方とイチャイチャしててほしい
呪うけどwwww
はー、リア充爆発してくれぇwwww.
そんな回想に浸りながら背中に男かばって苦無投げる俺は酷く間抜けだろう。異形の鬼に苦無なんて子供だましにもならねぇよ馬鹿か(真顔)
後ろに守るのは女の子が良かった。できれば胸とか足とかめっちゃムチムチしてる美女とか、将来の美貌が約束された西洋人形じみた美少女とかさぁ…。
「―――っ!」
飛んできた腕を苦無で流して体をひねると気を失っている宍戸色した髪の少年を抱えなおしてそのまま近くの木へと飛び移る。
勝てる気もしないが負ける気もしないのよなぁ。後ろの宍戸色クッソ邪魔だけども。
「今日が最終日だったことに感謝しな。じゃなきゃ、助けてねぇよ」
すぅぅッと、息を吸い込んで腰を下げる。
「―――草の呼吸 壱ノ型
これ、俺使って大丈夫かな、たぶん死ぬぞ。
まあ、使うんだけどな
草――――」
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