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二人が絶望の淵に瀕していると扉が開きそこから後輩二人が顔を出す
「こんにちはお兄様!…?はて?そちらのmanはどなたですか?」
「…!?あかつひ先輩!?」
「この学院の生徒はいつも惜しいな。俺は暁。あ、か、つ、き結城だ」
よろしく頼むと色っぽく笑う姿にレオ以外が脳内で荒ぶった。
ーー暁先輩かっこいい!
ーーなんで兄者の友達なのにこんなに差があるんだろう
ーーGentlemanです!これぞまさしくGentlemanです!
ーーきゃー!わざわざ訂正入れてもらっちゃったわぁー!
そんなメンバーに憐れみすらも含む瞳でレオは、あー…と声を零す。初対面(正確には違う)の人にはカッコつけて話す先輩は相変わらずだと。しかもそれがまた似合うから始末に負えない
因みにさっきの笑みは自分もくらっときたしムラっともした。身長的には無理だが俺は先輩なら押し倒せる気がすると何度思ったことか。
しかも、この中で先輩の本性知ってるのが自分だけだと思うと優越感もある。
「あ、暁お兄様はなんでここに?」
「ん?レオに頼まれたんだ」
瞬間何してくれてんだお前。まさか宇宙人の話とかしてないだろうな?という視線が先程帰ってきた後輩二人からして目を背ければお通夜のような雰囲気になる
「あ、あの!暁先輩!月永先輩は宇宙人の話とかして変ですけど、キチンとライブではカッコイいんですよ?」
(嵐がオネェ言葉じゃない!)
「ん?あぁ、大丈夫わかってる。それに、そこを含めてレオの魅力だろ?…何かと大変だとは思うがレオをよろしくな鳴上」
「ヤダかっこいい!抱いて…!」
顔を覆い半場叫ぶように崩れ落ちた彼に幾人かの羨ましげな視線を向けたのだった。
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