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うな、づいたのだ。 何も知らずに。 何も考えずに。 今日という日が、その日だったかもしれないなんて考えもせずに。
「はぁっ…。はぁっ…!」
部活のカギを返すため、遅くまで残った校舎の中を必死に走る。後ろからは気味の悪い笑い声をあげなら意味の分からない生き物、―――呪霊が押し寄せていた。デカい。デカくて、怖い。
階段を駆け上がって、駆けあがって、駆けあがってーーー!屋上の扉を開けた。その瞬間、見えたのは大きな口を開けた異形のバケモノ
私の視界は黒に染まった。
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