番外編等 | ナノ


▼ 主人公とカルデアの日常

ただ、いつものように食堂で食事をとって

何時ものようにレイシフトに連れまわされて

何時ものようにニトちゃんやメイヴと話して

何時ものようにナイチンゲールとカルデアスタッフ(人)のカルテを眺め

何時ものように幼い姿のサーヴァントとお菓子を作り

何時ものようにマリーたちとお茶会をして

毎回立香とマシュ以外にメンバーが入れ替わる夕食を終えて自由時間を過ごし

何時ものように寝た、はずだった。




サーヴァントは睡眠を必要としないけれど私は生きている頃(?)の名残で進んで食事も睡眠もとっている、ご飯美味しい、睡眠最高。お布団から出たくありません…!

刑部姫が炬燵を設置してからはそちらに籠る時もある。


……て、今、それはどうでもいい。問題なのは、なぜ普通に眠ったはずの私がファラオのやけに豪華な布団で眠っていたか、その理由が私は知りたい。

ファラオの様子だと無理やりお邪魔した感じではない。

いや、考えるのは後、とにかくやけに満足げな顔で寝ているファラオのベットから出なければ…!

そろそろと足を地面につかせて、腰を上げようと腕に力を籠める




「む?どこへ行く気だモラブティア」
「うぉっはいっ!!」
「……まだ寝ているがよい、余が許す。昨夜はずいぶん無理をしていたようだからな」
「え…、いや、昨日は私、部屋に」
「??、昨夜、余が戻ったときにはモラブティア、貴様この寝具で寝ていたではないか」




……。おおっとぉ、これは本格的にやらかした説が出て来たぞ

もしかして私やらかした…??自分の寝室だと思ってたところファラオの寝室に入って寝てた??




「間違えたな貴様」
「ごめんなさい」
「よい、許す。……しかしモラブティア、貴様……、あれほど無茶をするなと再三言い聞かせておったというのに…!」




怒られるのそっちかぁあああ…!!

彼の怒りが頂点に達する前にとベットの上に正座をした。




「貴様…、こうなるとわかっていながら何故、同じ事を何度も何度も」
「大変申し訳ございませんでしたっ!」
「反省しておらねば意味がないであろうが愚か者めっ!!まだ叱る前であるぞ!!」
「やべっ」
「モラブティア!!」
「…(三時間は固いと見た)」




〜〜2時間後〜〜




「オジマンディアス様、モブ子がここに来ておりませんか…?」




ひょこりと顔を覗かせて、褐色の肌をした美女がファラオ・オジマンディアスの部屋を覗き込んだ。旧友がここにいる可能性が少ないものだとわかっていても縋りたくなるのが生きているものの性だ。果たしてサーヴァントが生きているモノとカウントするかはこの際置いておく。

そして、そんな古代エジプトの女王が見たのはベットの上に正座した旧友と、その旧友を目に入れても痛くないと言わんばかりに可愛がるファラオが揃いも揃って正座し、説教をしている姿だった




「よいかモラブティア!貴様が余の寝具にて眠っていたことは怒っておらぬ!この太陽の化身たる余が憤慨する理由、それは」
「それは私が体を正常な判断が出来なくなるまで酷使したからですっ!」
「わかっているならなぜ改善しない!もはや貴様一人の身体ではないぞ!」
「大変申し訳ございませんでしたっ!」
「そのセリフは聞き飽きたわ、この愚か者めが!!」




その様子を目の当たりにしたニトクリスは震える手で扉の壁を掴む
フルフルと震える身体に叱咤を入れて立ち上がるとその唇を手で覆う




「(ひ、ひひひひ一人の身体ではないっ…??も、もしやモブ子は妊娠を…!?ど、どうしましょう、これは同盟者に報告すべき…、いえ、ですがモブ子が黙って隠し通そうとしていることを、し、親友たる私が土足で踏みにじってよいモノでしょうか…!)」




動揺し、頭が真っ白になった彼女はそのあとの会話など耳に入らず、ふらふらとした足取りで同じ女ファラオ出会ったエジプト最後の女王、クレオパトラの元へと行ってしまう

そもそもサーヴァントは妊娠しないということを彼女は忘れていた。




「それにしてもファラオ、さっきの言い方、多分誰か聞いてたら誤解を生みます」
「む?間違ってはいないだろう。余たちはここに召喚された以上、世界を救うものとして呼ばれている。なればこの身は腹正しいことに己の身のものではない」




まあ、余とて貴様が居て、立香がいるからこそ手を貸すのだがな、余は自国民以外どうでもよい



ぶちゃけながら話すファラオの答えに頷きながら香は笑って見せる




「でも、ファラオがいると心強いですよ、私も、立香も」
「……は、はははは!!いうではないかモラブティア!…しかし、このファラオたる余をおだて上げ、いくら褒め称えようとも身体を酷使した件について不問にはせん」
「ちくしょう…」




まじでちくしょう…。と、反省した様子もなくつぶやいた彼女にファラオは苦笑しながらその頭に手を置く




「心して聞くがよい、貴様が大事であるからこそ言うのだ」
「……ファラオ…、……大事ならこの正座だけでも崩させてください」
「ならん」
「ファラオ、足が、脚がしびれてっ…」
「その痛みは余が貴様を心配し、心を痛めた咎である。しかと受け止めよ」
「そろそろ感覚がなくなりそうです!」
「死にはせん」




ごもっとも!












主人公

この後、号泣した弟から無理やりマイルーム行きにされる



ファラオ

一度、いい笑顔でただいま四轍目です!と言い放った主人公が忘れられない



ニトクリス

ファラオの主語と述語のない会話の犠牲者



クレオパトラ

第二次被害者



ぐだ男

第三次被害者





※このあと、第n次カルデア修羅場対戦が勃発する



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