歌を…番外編 | ナノ


▼ 性転換ネタ

とあるマシュマロにて…、【こんにちは、フォロワー呪霊です。ヨルちゃんとゆじくんに性転換する呪いをかけて祓われます(逃げます)あでゅ…】








───ぽふん。

 そんな可愛らしい音を立てて虎杖悠仁と外村ヨルの身体が煙に包まれた。
 1・2年合同の授業中に起こった出来事である。すぐさま原因である侵入した呪霊を釘崎と禪院真希が祓い、煙に包まれた。二人の安否を確認するべく勢いよく後ろへ振り向く。呪力をぶつけられた二人の姿は見えず、ただ声だけが聞こえている。


「けほっ、けほっ…!」
「うぇっ、なんか低い…?」


 ゆっくりと煙が晴れる。煙の中から聞こえてくる声の違和感に、生徒たちは首を傾げ、目を凝らした。だんだん薄くなる煙。そこから現れる二つの影。その時点で生徒たちは違和感の正体を知る。固まる空気。本人たちよりも正確に物事を理解した彼らが、震える指を何とか当事者たちに向け、釘崎が頼りになる大人の名を叫んだ。


「い、家入さん!!」
「「え?」」





◆◇◆◇◆◇






「こりゃまた面白いことになったね」
「面白がらないでください…。」


 白衣を着た女性の前で自分の黒髪を一つにまとめ、疲れ切った顔をしたヨルはそう返した。その姿は普段の彼女に比べ格段に背が高く、骨格すらもシッカリしており、元はその存在を主張していた胸元は平ら。学ランと呼ばれる服を身に纏う彼女及び彼は手で顔を覆って見せた。そしてそんなヨルを慰めるように声をかける虎杖の身体は元の身長より数十センチ縮み、その胸部は大層ご立派に張っている。丈の短いスカートとスパッツ。呪霊の攻撃で伸びた頭部はポニーテールで括り、ヨルに話しかけるたびに揺れた。
 …あの時、無事に煙の中から出てきた彼女たちの身体に外傷はなく、一見は無事なように見えて実は無事ではなかった。なぜ無事とは言えないのか。それはヨル達の性別が入れ替わっていたからである。いや、入れ替わったのか反転したのかまでは定かではないが少なくとも本来の性別ではなくなっていた。
 そんなヨル達を視界に言えるや否や合同授業を受けていた全員はヨル達の腕を掴み、家入というこの手の問題に対して知識があるであろう大人の下へ駆け込んだ。それに対する家入の答えが上記だ。


「こういうのって、戻らなくなるもんなん?」
「あー、いや、本体である呪霊は叩いてるし、そのうち戻る。」


 ころりと舌上で飴を転がし家入が言う。その言葉にようやくヨルは泣き出してしまいそうだった顔を緩め、小さく、「そうですか…」と言葉を零し俯いた。戻るとわかり安心したのだろう。そんなヨルの様子を横目で見て虎杖が輝かんばかりの笑みを浮かべた。


「良かったな外村!とりあえず五条先生たちに状況を伝えよう!」
「え“ッ」
「?」


 虎杖の提案にヨルの顔が強張る。そんなヨルのリアクションに虎杖が首を傾げ、救いを求めるようにヨルは家入に視線を投げた。そっと彼女の首が横に振られ、ゾワリとした悪寒が身体を駆け巡る。
 ヨルの行動は早かった。


「虎杖君」
「?」
「私は、五条先生のことも夏油先生のことも嫌いじゃない」
「う、うん」


 真剣な色を帯びた焦げ茶色の瞳が虎杖(女)を見つめ、拍手を一つだけ叩いた。ヨルの足元にある影が揺れる。


「でもっ…!あの人たち二人が私達の状態を面白がらないわけがない!」


あの二人が揃うなら尚更!


「うわっ!?」


 グッと虎杖の腕をヨルが掴み、影の中へ突き落し、自身も影へと身を投げる。影が揺れ二人の姿がその場から消えた。


【数分後】


「硝子――!ヨルと悠仁が面白いことにーーー…!って、あれ?」
「遅かったな屑共。可愛い生徒(玩具)二人なら数分前に逃げたぞ」
「この残穢的にヨルかな」
「ご名答。あの子良いね。私にくれ」
「可愛い弟子だからね。それは聞けないかな。悟」
「おっけー。全力で捕まえよう。」


 教員から逃げるなんて。そう零した五条と共に夏油が医務室を後にする。そんな彼らの後姿を眺めながら家入はふと気づいた。


「てか、デートの邪魔だろ…。」














※ここから始まる男女逆転な教員からの逃亡劇(と書いてデートと読む)展開。

ヨル君:女の子の時よりも髪は短いけど一つ結びにはできるくらいには長い。垂れ目なぽやっとした感じの男の子になる。鍛えてるので筋力はある方。知ってる?わらべ歌って音域結構高いんだよ?(術式のピンチ)。防衛本能が働いて逃げた。

虎杖君:髪の毛をポニテにしたお胸のおっきな元気娘って感じで書いた。この後なにげにヨルが取る行動にめっちゃドキドキする。あれ、彼氏俺…。小一時間悩むといいさ。でもこの状態でエロい事するときの主導権は多分こっち。

最強‘s<絶対捕まえて弄る(確固たる決意)

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