PTAが怖いんだっ…! | ナノ


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「先生大変なんです!!うちの寮長がオーバーブロット起こしてて!」
「最近多いねっ!!?」




サバナクロー寮の生徒たちに思わずそう返せば、昨日飲んだ酒のせいで頭が鈍器で殴られたような痛みが走った。後で来るから〜と手を揺らせて歩く。本当に最近多いな。途中で目があったバルガスが「筋肉不足か?」と問いかけてくるのを生徒が近くにいたので穏やかに「ちがうよぉ」と返して、暴れているらしい場所につく。いろいろとモノが錯乱してるし、これ誰が片付けるんだろう。




「お待たせぇ〜」
「せ、先生っ!?何しに来たんですか!?」
「いや、僕一応教師だからね?こう、ぱっぱっと問題を解決しにーーー、監督生下がって!」




交戦している生徒たちの魔法がこちらに飛んできたのを見て、思わず小柄な体を抱きかかえるようにして後ろに下がり、ハッとする。
思わずお姫様抱っこのような形で飛びのいたが、これは…、腕の中にいる監督生を見下ろせば、彼女が顔を覆ってブツブツと何かを言いっつ、顔を上げた。




「せ、先生…?」
「――っ、セ、セクハラじゃないっ!」




セクハラじゃないからPTAには言わないでっ…!!!










 後日、そんなことよりもオーバーブロットに関する説明会が開かれ、吊るしあげられたのは校長の方で、ちょっと安心した。






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