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「それにしても困りましたね、私のところはこの子を見る余裕がありませんし…。悲鳴嶼さんはそもそも経歴的にあまり子供と戯れるのはよくありません、伊黒さんは、姿を見るだけでこうなってしまうと…」
産屋敷の好意のもと貸し出された一室で柱達が集い、話し合う。胡蝶の膝にはしっかりと藤野(元おねショタ(概念))が乗って蝶と戯れていた。
もちもちとしたその頬を弄りながら話を進める胡蝶はどことなく幸せそうである。
「他の、柱の方に様子を見て頂くしかないのですが…」
そっと柱を見渡す胡蝶の目は一瞬にして据わった
炎柱←けがをさせそう
水柱・冨岡←無口&一応懐いてはいるが世話ができるとは到底思えない
水柱・錆兎←柱になると知ってるためこの年では難しそうな訓練をつけて怪我をさせそう
風柱・←常識人だが外見的に職質を受けそう
恋柱・←潰しそう
霞柱・←育児放棄&興味なさそう
音柱・←はしゃぎすぎて怪我をさせそう
真面なのがいない。いや、風柱である不死川は大丈夫だろう。見た目ゆえにあらぬ誤解を生みそうだが…。胡蝶は考えた、なんなら自問自答して頭が痛くなり青筋が浮かぶ程度には考えた。落ち着け、落ち着くのよしのぶ。ココで投げ出してはいけないわ。もういっそ蝶屋敷になんて思っちゃダメなの。これは藤野さんのためでもあるのよ。
胡蝶は考える、考えて言った
「煉獄さん、一日藤野さんをお願いします。私と悲鳴嶼さんはどうあがいても預かることが出来ません。これより一日おきに預け先を変えます。初日はあなたです」
「よもや!俺か!」
犬猫のように渡された藤野(元おねショタ)は何が起こってるのかわからないように目を瞬かせながら、おとなしくされるがままになっていた。状況処理を行えていない。
そんな彼女を抱き上げながら笑顔で炎柱は部屋を出る。怪我をしなければいいが、と、再びため息をつきつつ、胡蝶が次に席をたった。
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