おねショタ(概念)みたいな柱になった私の話 | ナノ


▼ 1

「無罪ですっ!何もしてません!!ロリにもショタにもふれてないんですぅうううっ!!!」




柱合会議

鬼殺隊の柱たちが話し合い、御屋形様と呼ばれる産屋敷の話を聞くために半年に一度行われる会議にて、一人の女性が地面に四つん這いになりながら叫んだ。その様子をどこか引いたように見つめる柱たちは己の同僚に軽蔑の眼差しを向けつつ一歩下がる。何気にこの屋形の主、産屋敷も娘たちを下がらせる。




「しかしな藤野!君がいたいけな少年を抱き上げて歩いているという報告を丁の隊士が上げてるんだ!!」
「うっわ、見られてた…。って、違うんです違うんですっ!迷子になってたから一緒にお母さん探してただけ…!」
「そのあとに『大きくなったら結婚しようね』といっていたらしいな!!」
「すごい誤解を生む部分しか聞かれてない!なんでっ!?」




彼女の側にいた炎柱の煉獄が大きな声で彼女の罪を暴き立てるように言う。その様子にやはりか、と頭を抱えながら蟲柱はため息をついて、恋柱はその目に涙を浮かべた。




「いつか、こうなるとは思ってましたが…」
「そ、そんな、嘘よね、うそ、だよね?」
「悲壮感漂わせながら言うのやめていただいていいですか!?私はただ、男の子が覚えたての言葉で『結婚してくださいっ』ていうから『君がソレを覚えてて、まだ慕ってくれてるなら大きくなったら結婚しようね』って言っただけだもん!」




そう言って少女は…、私は泣いた、咽び泣いた。私悪くないもん。少年も悪くないもん。そもそも幼児趣味じゃない!私、年齢17だよ!?何なら私の方がまだ少女で通る年齢だよ!?私悪くないよ!?悪いのは私の見た目だよね!わかってる!!

そう、私の見た目が悪いのだ、一定数いると思う、こう、年齢と違って見た目が酷く大人びた子が、私がまさにそうだった。私の場合、顔が言ってしまうなら非常に老けていた。しかも怪しげな方向に。なんというか、垂れ目巨乳のお姉さんなのだ。



見た目が。



おっとりしてるように見えると言えばいいのか、小さい子大好きに見えると言えばいいのか、エロ同人誌のおねショタ概念のお姉さんっぽいみたい目をしているとでも言えばいいのか、13過ぎた時からそういう風に見られがちだった。なんなら師匠にもまだわずか11,12歳で選考に行くときにも言われた『いいか、きっとお前好みの少年少女ばかりだろう、手を出さないように』ださねぇええよっ!!私12歳でしたけど!?他の子よりも発育が良くて、ちょっと背が高いからってそんなことしないよっ!!!???すでに出るところ出て、締まる所しまった体系だった。私も他人ならちょっと警戒するくらいには色気むんむんだった。何ならこのむちっとしたお尻に、ばいーんっとでた胸に顔をうずめたかった、でもそれが私だった。

だけれどまだ12歳。成長盛りである。つまり、この状態から私は今の現状になるまで成長しまくった。日に日にます怪しげな(おねショタ的意味)色気。さらに成長する身体、ますます怪しげな方面に行く容姿。17歳。前世で言うなら女子高校生の年齢になった現在、私はぱっと見20代前半に見えるらしい。そして小さい子が大好物なヤバいお姉さんに見えるらしい。本当にどうにかしたかった。柱になった瞬間に行われた御屋形様の言葉はただ一つ




『………、任務先でいくら気に入ったからと言って、小さい子を攫ってはいけないよ…?』




ご子息ご息女すら下げて言い放った言葉に私は泣いた。恥もなにもかも捨ててただ泣いた。おかしいな、御屋形様私が17って知ってるはずなのになんか偉く辛辣じゃない???腹立しくて仕方なかったから私はゲス眼鏡こと、前田が持ってきた艦これの高雄さんみたいな服を着てる。意趣返しである。けれど悲しきかな、この服が私の最適解だったらしく、日々成長する胸も足も尻もどうにかなるのがこの服装だった。恥ずかしかったのでお尻が隠れるようにマントを作って貰えば、にっかり青江みたいなマントが送られる。さらに恰好がいやらしくなった。なんで??さて、今の現状に戻そう。といっても私がこの『とうとういたいけな少年少女に手を出した()』系の柱会議、別に今日が初めてじゃない。むしろ恒例行事だ。その恒例行事に私はいつも泣かされる。




「お前、今回は言い逃れできねぇだろ」
「嗚呼……、とうとうこの日が…南無」
「やめろ!お経を唱えるな!大体、いつも言いますけど!何かあったら私の烏が言うでしょ!!??」
「お前の存在が烏事態に悪影響なんだよ」
「生態系にまで影響するわけないだろいい加減にしてくれっ!!」




そもそもっ!




「私の好みはっ、家族思いで根性据わってて包容力溢れる家事も仕事もできる素敵な
男性ですっ!!」
「千寿郎かっ!」
「ショタに持っていくなっ!!」
「じゃあ俺だな!」
「お前食う専門だろっ!!」




息が切れる、はぁああああっ、とため息をつきながら態勢を立て直しつつ、御屋形様を見つめれば、肩を震わせてくすくすと笑っていた。ちなみに柱の面子も笑っていた。そう、恒例行事なのだ、良くも悪くも、恒例行事。これが本当の裁判なら縄にかけられてる

立ち上がった際にたゆんと胸が揺れるため、それを持ち上げるように腕で支えながら稲穂色の髪を弄った。この明るい系統の髪の色が更に私の噂を盛り上げるのだ、知ってる




「ですけど、小さい子は好きですよね?」
「そりゃね?」
「そういうところも素敵…。でも手を出しちゃだめだよ?」
「出さないってば」




子供が好きな事実は変わらない。それが性的か愛玩的であるかはともかくとして、私はそういう柱であると認知されてるし、こっちの方が何かと役に立つのだ。まあ、実年齢勘違いされてる気はするけれど。しのぶの家に少女が来たとき、あまりにも反応しないので、胸で閉じ込めるように抱けば思いっきりカナエとしのぶが私の肩を掴んで離すと説教をくらい、たまたまあった千寿郎君に同僚のよしみでお菓子を持たせれば、それを見ていた煉獄が弟を守る様にたって首を振り…、碌な思い出がありません先生。この外見やっぱりだめだわ。どんどん加速する私の幼児(性的に)愛好疑惑。お仕事では信頼されてるのにプライベートでは心配してもらえない不思議。今回もお仕事の途中だったのでこんなに緩い()雰囲気で尋問されるだけで済んだわけですね…。


再度ため息をつきながら私は今日も覚えない疑惑に晒されて柱合会議を終えた



prev / next
目次に戻る









夢置き場///トップページ
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -