おねショタ(概念)みたいな柱になった私の話 | ナノ


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「え、本当にいいんですか??」
「「「はい」」」




柱稽古の成果を御館様に伝えるべく参上した産屋敷で私は何度も目の前の子供たちに聞いた。一見何を考えているのかわからないと言われる瞳がこちらをじっと見つめている。かわいらしい藤の飾りが揺れ、どこか期待に頬を赤く染めるのはこの家の、つまり御館様のご子息、ご息女の三人だった。たしか上のお二人はいつも御館様のそばに侍っている方々で、よほどのことがない限り、あまり外に出られてはいない印象。というか全員顔がそっくりすぎて誰が誰だか…。唯一ご子息だけが髪の色黒いからわかるんだけどね。


恐る恐ると手を伸ばしてその髪に触れる


さらり




「え、サラサラっ…」
「はい、母様の意向で椿油を髪に塗っています」
「白粉も肌に合ったものをそれぞれ使用しています」
「すごい、奥方様分かってらっしゃる。肌ももちもちしてていいですね。子供肌というべきか…」




奥方様って情熱的なタイプじゃないと思ってたけど、意外と子供の肌とかについては全力注ぐタイプなんだな…。まあ御館様見てたらそんな気持ちにもなるの少しわかるけど、私だったらこんなに可愛い子供が居たら全力で甘やかす自信が…




「何、してんだお前」
「はっ…!!」
「「「不死川様、こんにちは」」」
「はい、健やかに成長されているようで何よりです、ところで、お前は本当に何をしてるんだ?とうとう見境なしか?」




お前、御館様の子供はさすがにダメだろ、と目が訴えてくる。無罪です。私は無罪です、何もしていません違うんです。触っていいってい言ってくださったから全力で愛でてるだけなんです。そもそもなんでここに不死川がいるんですか、聞いてないよ私。




「不死川様、藤野様は悪くありません」
「私たちが許可を出しました」
「そして不死川様には見守っていただきたいのです」




私が変なことしないかですか??すごい、信用されてない。
そんな事を思いながら私は御子息と御息女の頭を撫で続けた

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