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「ぬぉぉぉおおおおお!!?」
落下していた。
一応王であるはずのガッシュは自分が割とぞんざいな扱いをされていることを理解していた。けれどこれはあんまりだとも思っていた。そう、落下する下にあるのは憎たらしいと思えるほどに青々とした森で、刺さったら死ぬだろうなと予想できるほど先の鋭い木々。あ、だめ、私死んでしまう。片手に持っているつぶれかけたバルカン300が強風にあおられて激しく暴れている。その状況でよく腕も足も外れないものだと的外れなことを考えた。
「あ、マントがあったの」
そう言えば。
どこまでもあほな子はあほだと、誰かは言うだろう。一瞬にして広がったマントが空気の抵抗を受けて、形を変えると大きくその幅を伸ばし、ガッシュを包んだ、そして地面へ
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