路地裏



ぱっと意識が覚醒する。



「うぅ…」



目が覚めたと思ったら、頭が鈍く痛かった。
頭を抑えて、起き上がる。


「あ、たま痛い」


最初は、風邪でも引いたのかと思った。


「うそぉ・・・アホは風邪ひかないんじゃないのかよぉ〜」


立ち上がって、周りを見回そうそした時、
動きが止まった。



「・・・え?ここはどこ?」



見たこともない、路地に自分は横たわっていた。



「エェェェエ!!??」




絶叫が、狭い路地に響き渡った。





―――





「ちょ、ここ何処!?」


迷路のような路地を、走りまわる。
同じような所過ぎて、同じ道を回ってるように錯覚してしまう。


「って、この樽見たよな。」


見たことある樽を見て一度立ち止まる。
どうやら、同じところを回ってる錯覚でははなく、
本当に同じところを回っていたみたいだった。
アハハー、相変わらず方向音痴だ。


「はぁぁ…。」



マジで、何なのコレ…?
いい加減嫌になってきた…。


思わず泣きごとをこぼした時、少し先にある細い路地からどこか嫌な気配がした。
死角になっているため奥の方は見えない。


「・・・なんだろう?」


恐がりだから、あまりわからないことを積極的に見たりする気にはならないが体が勝手に動いてしまう。
見なければいけない、という使命感のようなものに体が突き動かされた。


恐る恐る、一歩ずつ歩いていく。





                   

-5-








back
しおりを挟む


×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -