◎守るべき存在
突然会話には言ってきたレグルスに目を丸くする。
「レグルス。
何でレグルスが悪いことになるの?」
「いや、だって、お前と一緒に組み手やってやるって言ったのは俺だし…。
闘技場に連れてきたのも俺だから」
ああ、気にしてたんだ。
そういや、レグルスからやろうっていってたんだっけ?
練習がハードすぎて忘れてた。
「・・・・。
まあ、そうだけど。
でも、私だって断ろうとしたら断れたし。
断らなかったあたしが全面的に悪いからさ、気にしなくていいよ。」
「でもよ…。」
「それに、修行したことに関しては後悔してないし。
いい経験になったしさ、これで怒られても悔いないわ!!」
今考えたら、聖域の外に出た時点でお説教確実だしね!!
「…。」
それでも暗い顔をするレグルス。
仕方がないから、私はすべて白状した。
「それにさ、どっち道怒られてたしね。
どーせ後でセージさんに怒られることだから今言うけど、レグルスに会う前にちょっと聖域の外に出てたんだよねー!」
「はあ!?
護衛は!?まさか護衛なしで言ったんじゃないだろうな!」
「いやー、さすが童虎!勘いいね!
一応聖域の外に出ることはセージさんにいったけど、護衛なしで、あるきまわってました!」
「「・・・・・。」」
呆れてものも言えないのか、アルデバランさんと、童虎が黙る。
「だからさ、今更怒られる材料が増えたところで問題ないんだ。
と、いうわけでこの話は終わり!」
パンッと手を叩いて、終了を告げる。
私は童虎の手を取って、あるき始めた。
「それじゃあ、また会いましょう!」
「おい、なんなんじゃいきなり」
「いーじゃん。
それに報告に教皇宮の教皇の間に行かなきゃなんでしょ?」
「それは、そうなんじゃが…。」
「私はこれからお説教くらいに行かなきゃなんだし、一緒に行こう!」
その言葉に童虎は慌てる。
「待て!それはわしも道連れではないか!!」
「イエス!
行くよ、童虎!」
「何でわしまで!?」
―――
「…さてと、休憩はもう終わりだな。
各自修行してきてよいぞ。」
サナエがさって、アルデバランが訓練生を見てる隣に俺はいった。
「なあ、アルデバラン…。」
「なんだ、レグルス。」
サナエが去った方向をじっと見つめる。
「また、会えるかな?」
ぽつりと言った言葉。
アルデバランに聞こえてるか分からないくらい小さい。
「・・・・会えるだろう。彼女が我々の見方をしてくださる限り。
今度は女神として。我らが守る立場として。」
「…そうだよな」
守る、か。
-45-
back
しおりを挟む
×