守るべき存在


突然会話には言ってきたレグルスに目を丸くする。



「レグルス。
 何でレグルスが悪いことになるの?」
「いや、だって、お前と一緒に組み手やってやるって言ったのは俺だし…。
 闘技場に連れてきたのも俺だから」


ああ、気にしてたんだ。
そういや、レグルスからやろうっていってたんだっけ?
練習がハードすぎて忘れてた。



「・・・・。
 まあ、そうだけど。
 でも、私だって断ろうとしたら断れたし。
 断らなかったあたしが全面的に悪いからさ、気にしなくていいよ。」

「でもよ…。」

「それに、修行したことに関しては後悔してないし。
 いい経験になったしさ、これで怒られても悔いないわ!!」



今考えたら、聖域の外に出た時点でお説教確実だしね!!



「…。」


それでも暗い顔をするレグルス。
仕方がないから、私はすべて白状した。


「それにさ、どっち道怒られてたしね。
 どーせ後でセージさんに怒られることだから今言うけど、レグルスに会う前にちょっと聖域の外に出てたんだよねー!」
「はあ!?
 護衛は!?まさか護衛なしで言ったんじゃないだろうな!」
「いやー、さすが童虎!勘いいね!
一応聖域の外に出ることはセージさんにいったけど、護衛なしで、あるきまわってました!」




「「・・・・・。」」



呆れてものも言えないのか、アルデバランさんと、童虎が黙る。




「だからさ、今更怒られる材料が増えたところで問題ないんだ。
 と、いうわけでこの話は終わり!」




パンッと手を叩いて、終了を告げる。
私は童虎の手を取って、あるき始めた。



「それじゃあ、また会いましょう!」
「おい、なんなんじゃいきなり」
「いーじゃん。
 それに報告に教皇宮の教皇の間に行かなきゃなんでしょ?」
「それは、そうなんじゃが…。」
「私はこれからお説教くらいに行かなきゃなんだし、一緒に行こう!」

その言葉に童虎は慌てる。

「待て!それはわしも道連れではないか!!」

「イエス!
 行くよ、童虎!」

「何でわしまで!?」




―――




「…さてと、休憩はもう終わりだな。
 各自修行してきてよいぞ。」


サナエがさって、アルデバランが訓練生を見てる隣に俺はいった。



「なあ、アルデバラン…。」
「なんだ、レグルス。」



サナエが去った方向をじっと見つめる。



「また、会えるかな?」



ぽつりと言った言葉。
アルデバランに聞こえてるか分からないくらい小さい。



「・・・・会えるだろう。彼女が我々の見方をしてくださる限り。
 今度は女神として。我らが守る立場として。」
「…そうだよな」





守る、か。









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