恨めしい!国民性!



「へぇ―、レグルスって俺より年下なんだな。」

闘技場へ向かう道中。
レグルス君があんまりにも幼いので年齢を聞いてみるとまさかの年下だった。


「そういうお前は俺よりも年上なのかよ…。
そうは見えないや」
「失礼だな…」



今回は言葉づかいに気をつけて慎重に話す。
今のところ、疑ってる様子はないけど、心配だ。


「そういや、おまえの小宇宙って何か不思議だな。
 普通の人間とは思えない感じだ。」
「ッえ゛!?そ、そうかぁ?
 普通じゃねえか?」


ふと思いついたかのようにさらって言われたけど、まさにその通りだよ。
…本当に目立つんだ、私の小宇宙。



「あ、それより、もう着いたぜ!!」
「ああ、そうだな!」

そんなことを話している間にもう闘技場へ突いてしまった。
このまま中で訓練するのだけは避けたい私は、なんとか言い訳を探す。


「お、俺はちょっと、えっと、タオルとかいろいろ持ってくるからさ!
 いって来いよ!」


さりげなく、その場を離れるべくそう言い訳をしてみる。
このまま別れることが出来たなら上々だった。


「行ってらっしゃい!
 戻ってきたら一緒に組み手しようぜ。」



レグルスはさわやかな笑顔で死刑宣告をした。
・・・黄金聖闘士のスペックについてはある程度童虎から聞いているし、
いつも見ている訓練している人たちと白レベものにならないほど強いという話だ。
そんな黄金聖闘士と私が、組手?



「俺を殺す気か!?
 黄金聖闘士となんてやりあったら間違えなく死ぬから!」
「平気だろ?
 ちゃんと手加減するよ!」
「何が大丈夫なのか簡潔の教えて欲しい。
 小宇宙の事に関しては修行してるけど、体術に関しては全くしてねえんだけど。」


だから釣り合わない。
そう言って否定しようとしたが、レグルスは良い笑顔を崩さなかった。



「じゃあ尚更やらないと!
 俺が教えてやっから!
 荷物取ってきたらすぐ来いよ!待ってるから」


「お…おう…」



そこでしっかり断れないのは、私個人の性格というより、日本人特有のものだよね。











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