やらなければいけないこと








「恐く、ないのですか?」



サーシャさんの質問に、横に首を振る。
恐くないはずなんてない。



「すごい恐いよ。
けど、もうここまできたんなら恐いとか帰りたいとか言ってらんないと思うからさ」



衝動的に言った言葉の数々だとは言え、もう、あともどりなんて出来ない。
出来る筈がない。



「だから、頑張ろうね!サーシャさん!」


私が笑うと、サーシャさんもふわりとほほ笑んだ。



「…サナエさん。
 一つお願いなのですが、いいですか?」
「なに?」


随分とかしこまった言い方。
あ、でももとからか。



「私のこと、サーシャって呼んで下さい。
 同じくらいなのにさんづけは少し、よそよそしいので。」




「あぁ、そうだね!
 じゃあ、私のこともサナエって呼んでよ。
 私だけ呼び捨てって変だし!」



そう言うと、パッとサーシャの顔が明るくなった。



「ええ!よろしくお願いします!」
「こちらこそ!
 一緒に聖戦終わらせよう!」



いってることは大分大きいんだろうけど、軽くなってしまった。


・・・・やれるかやれないか分からないけど、
やれるだけやってみようと思う。


ううん、やってみせる。





-20-








back
しおりを挟む


×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -