旅の目標




「皆、無事でよかった…。」

教会に避難させたアリアちゃんと合流すると、心の底から安堵したように息をついたアリアちゃん。

「いったろ?必ず追いかけるって。」
「あたしらはあんなのに殺られるほど雑魚くなからね!
 余裕余裕!」
「どうだかね…」


・・・・余裕かどうかは、置いておいて。
いくら手負いだって白銀にやられるほどやわじゃないしね。


「クソ!あの女・・・・ソニアとかいったな。
 次は絶対にがさねえ!」
「龍峰と栄斗は?」
「姿が見えないけど…?」

もしかして、迷子?


「大丈夫!
 あいつらはしぶといからな、そう簡単にくたばったりしねえよ!」
「そうよね…。」


・・・・どっかで、戦ったみたいな感じだけど。
まさか、あの獅子座と闘ったの!?
ぅわ、アホだ!
他人の事あんまり言えないけど、アホだ!
てか折角時間稼いであげたのに、逃げなかったの!?

・・・・でも、あの程度の時間だったら逃げてもすぐに追いつかれるか。


「それより、これからどうする?」
「そうだな…。」
「あたしら、ここまで無計画だもんね。」


あたしの場合、何をするかさえ分かってないし…。


「五つの遺跡を巡る。」

「え?」


遺跡を巡る?
遺跡巡りの旅?


「バベルに注ぐ、光を止めるの。」
「ああ。
 確か五つの光がバベルに降り注いでたよな。」


…出陣前以外、外からバベルを見ていないから分からないんですが・・・。
まあ、話聞いておけばわかるでしょ。



「人間だけではなく、すべてのものに小宇宙は宿っている。
 世界に散らばる五つのコアが、地球の小宇宙を吸い上げてバベルに注いでる。
 聖闘士たちは、小宇宙を集めるための人柱。
 あの光を止めない限り、バベルは止まらない。

 バベルが止まらないと、この大地は大変なことになる…。」

・・・おいおい。
何だか凄いことになってないか?
あ、はははー。
沙織救うのが目的だけど、
その途中経過がハンパないことになってる気がする…。


「だから、遺跡を巡る…。」
「じゃあ、決まりだな!
 バベルの光を止めて、マルスを倒す!
 そして、沙織さんを救い出す!」

「あぁ!」
「うん!」


やっぱり最終目標は、沙織か。
まあ、あたしらの旅の目的は沙織奪還だし。
それに…マルスには返さなきゃならない貸がある。

絶対、あいつだけは許さない…。


「アリア、遺跡の場所はわかる?」
「うん…。」
「よし!
 じゃあ早速行こうぜ!」


「「「おう!」」」


これで、とりあえずの旅の指針が立った。
アイツのムカつく鼻っ柱、へし折ってやる!









back
141/43


×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -