負けたくないの


地面にたたきつけられて、意識が飛びかける。
ぐらぐら揺れる視界のせいで胃液を吐きだしそうになる。







「ん…ぐぅ…!」







でも、負けたくない。
どこの馬の骨とも知らない黄金聖闘士にあたしは絶対に負けたくはない!
だって…強かったから









「あんたよりも…アルデバランの方がよっぽど痛かった…!」










意地と負けず嫌い以外の何物でもないけど、
絶対に負けたくない。
こいつらとあの人たちが違うことなんてわかってる。
だけど、マルスなんかに従うこいつらに!
あの気高い彼らの後姿を見たあたしが根性で負けるわけにはいかない!









「頑張るじゃねえか」






「あったり前だろ!?」







今すぐそのムカつく顔分殴ってやる!










「皆、大丈夫?」



「あぁ。しかしなんて攻撃だ」



「流石は黄金聖闘士というところか…」




「攻撃力で言うなら牡牛座は黄金聖闘士の中でもトップクラスだからね。
何度も喰らってたらこっちの身が持たないよ」








それこそ、体中の骨が折れちゃうね。
とはいっても…あの攻撃よけるのは至難の業なんだけど







「でも…チャンスはある」




「え?」





「おしらく、あの攻撃は組んだ腕から発せられる居合の拳。
黄金聖闘士の攻撃の速さは光の速さといわれているからその拳を躱すのは困難だけど…」






「その攻撃をしのげさえすれば付け入るスキはあるということか!」





「成る程…!
俺たちは5人!」





「やるしかないわね」





「…ぅうん?」








えぇー何それ…なんか反則技っぽいんですけど。
ていうかそんな簡単に行くものですかね?
いや、あたしは光速の拳は余裕じゃなくても死ぬ気で頑張れば避けられるけど…歴戦の相手が避けられることを想定して無いとは考えられな…







「いくわよ!」




「まじで!?」










だから!
なんでみんなしてそうも直進したがるの!?
なんなん!?














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