牛の猛攻







なんて、弱音なんて吐いてる暇はない。
こんなところで止まってる今なんてないんだしな!






「はぁああ!!!」







大菱形骨、肋骨3,6番、鎖骨、蝶形骨・・・。
肋骨と加鎖骨ならまだわからんでもないが、蝶形骨知ってるとか…マニアックだなおい!









「ライオネット・ボンバー!」





「ビバイン・トルネード!」









「ぬるいな。」








二人の技を、余裕の表情…むしろつまらなさそうに片手で抑える小宇宙と力量はさすがともいうべきか…。
牡牛座はユナを吹き飛ばし、蒼摩を地面にたたきつけた。







「まずはお前。
大菱形骨および第二中指骨。」





「!?」







蒼摩を片手で持ち上げた牡牛座は、
にやりと不気味に笑うとその手に力を込めた。






「行くぜ・・・!」






「!?
まさか…」







ゴキゴキゴキ



嫌な音とともに蒼摩が悲鳴を上げる。
うわぁ…イタぁ!?
てか何あいつ!?指の骨遠慮なく折りやがった…!







「!
蒼摩…!」







「ユナ!
避けろ!」






「え…?」








あたしの叫びを呆然と聞くユナの鎖骨付近を、一瞬で移動したあいつの指先が触れる。
それとともに、また骨の折れる嫌な音。








「「はぁああ!!」」








龍峰と栄斗のパンチが牡牛座の背中に当たるが、
二人は牡牛座に吹き飛ばされ地面に落ちた。
たぶん、折れたな…。
しかも、みんなあいつがさっき言ってた場所的確に…。









「…えげつない戦い方する牛さんだなぁ。」







動きに無駄がない…。
強いね、これは。









「脆い。脆すぎる。
骨の強さは心の強さの表れだ。
何のためにお前らがこの12宮を上ろうのか知らねえが、
そんな弱え根性じゃ話にならねえ。
ここで終いだ。
これからマルス様が作る世界は心の強え奴が作る世界だ。
お前たち弱いやつの出る幕はねえ。
すっこんでろ!!!」









「はんっ!訳分かんねえ御託なんざどうでもいいんだ…よッ!!!」








「!」









あたしの蹴りが、牡牛座の腕で防がれる。
しかしそれは想定内。
あたしはにやりと笑うと、指先をピッと伸ばした。









「積尸気 纏焔脚(てんえんきゃく)ッ!」






「!?」










業炎がぶつかり合うあたしの脚の部分から燃え盛る。
エデンと戦った時に思いついた、あたしなりの技。
鬼蒼焔の応用技だ!









「チ…ッ!?」









牡牛座が数歩はなれる。
ふうん、流石にやばいっていうのは感づいたんだな。










「お前はほかの奴と違って骨がある見てがあるじゃねえか。」






「あは、あんたの基準で褒められてもあんま嬉しくねえかなぁ?
この変態野郎。」










余裕を持った笑い方をしてみるけど…正直あんまり余裕はないかな。
魂を燃やす炎・・・それはその炎を使うあたしでも例外じゃない。
あんまり炎と接しすぎるとこっちの身まで燃えかねないっていう調整が必要なものだからなぁ…。









「それにさ、別に骨があるのはあたしだけじゃないから。」









「!」









あたしの後ろで倒れていたユナたちが立ち上がろうとする。
それを見て、牡牛座はにやりと口角を上げた。











「まだ納得できねえってか?
ならその弱い根性!
根こそぎおりつくしてやるぜ!」










!
やばい!またグレートホーンが来る!!!











「グレート ホーン!!!!」






「っああぁあぁああぁあ!!!」









牡牛座の技を、もろに喰らう。
体中の骨が…!折れそうだ・・・・!









「ん、ぎぃ・・・ッ!」









でも…負けるもんかぁあぁあ!!!















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