殴らせろ!




アホみたいに長い階段を上る。
その階段を上っている最中思わずつぶやいた。


「これ設計した奴、殴り飛ばしたい」
「いきなり何言ってんだよ…。」


いや、だって馬鹿じゃないの?
なんでこんなに長いの!?
こんなに長い階段は12宮だけで十分じゃボケえええ!!!!

とりあえずマルス!殴らせろ!



「ほら、何か建物が見えてきたわ。」
「ん?」


皆のよく分からないフォローをもらいながら、階段の先に会った宮の前に立つ。


「…は?」


白い石の宮。
宮の中心部分に、牡羊座のマーク。
・・・あ、れ?
この宮……まさか…。


「光牙!」
「ちょ!待て光牙!もしかしたら、この建物!」


先に進もうとする光牙。
あたしは慌てて止めようとした、その時



「待っていたよ、若き聖闘士たちよ。」
「!」



宮の奥から、若い男の声。
その声は揺るがない自信が感じられる・・・。



「私はこの宮を守護する黄金聖闘士。」
「!?」
「黄金聖闘士!?」



やっぱり…!
これは黄金聖闘士が守護する黄道12宮最初の宮!白羊宮!


「さあ、入るがよい。
 マルスの作った新たな聖域…この白羊宮へ!」
「…まじかよ。」


マルス…血祭りだけじゃ絶対にすまさないからな。




「白羊宮…それじゃまさか…。」
「そう。
 ここはマルスの作った新たな聖域。
 新12宮が完成したのだ。」
「…うそだろぉ?」


まさか、あたしら12宮突破しないといけないの?
え、なにそれ。
100パーセント死ぬ。



「みんな!中に入るぞ!」
「えー…まじか。」



ちょっともう…勘弁してほしい。
弱音はく気はないけど…色々つらいわ。



「行くぞ!」
「おう!」

「おー…」



・・・蟹座も、いるのかなぁ?





複雑な気持ちを抱えつつ、一人遅れて宮殿に足を踏み入れた。









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