託すこと




アリアちゃんがアテナとしての力に目覚めた。
それを見逃すほど…相手も馬鹿じゃない。
目の色を変えたマルスをあたしはきっと睨んだ。


「さあ、新たなアテナよ…。
その光で理想の世界を作ろうぞ。」


証拠にもなくまたアリアちゃんを誘いやがって…!
しつこい輩は嫌われんだぞ!?


「させるか!
 そんなこと!
 絶対に…マルス!お前にはな!」
「なにぃ!?」

光牙の言葉に、あたしたちはゆっくりと立ち上がった。
ボロボロな体は辛いけど…そんなこと気にもならない!

「てめえの下らねえ理想郷のために…アリアちゃんの力を使わせてたまるか!」
「俺たちは聖闘士だ!
 アリアの光がアテナなら、それを守るのが俺たちの使命!
 それが聖闘士だ!」
「聖闘士だと…!?
 笑わせるな!
 お前たちは、闇と散れ!」

「!」


マルスの闇の小宇宙が、あたしたちめがけて飛んできた。
それを察したアリアちゃんは錫杖を振った。


「!」


するとそれは、あたしたちを守る光の盾となり
闇の攻撃を防いでくれた。


「光の力が支えてくれる限り・・・!俺たちは負けない!」


その言葉と同時に、みんなはマルスにとびかかった。
あたしはそれを見ながら、アリアちゃんの顔を見た。


「…進もう。
 道は…あたしが、みんなが守るから!」
「…うん!」


何度倒されようと、何度打ちのめされようと、それでもあたしたちは立ち上がった。
全ては…アリアちゃんを、世界を救うために。



「アテナの光がある限り…俺たちはお前に勝つ!!!」
「はぁあああ!!!」


闇の小宇宙が、あたしたちに降り注ぐ。
それでもあたしたちは闇をものともせずに飛び上がった。

蒼摩が、栄斗が、龍峰が、ユナがマルスに叩きのめされようとも。
あたしは光牙を足にのせ、思いっきり振った。


「ッが…!」


その直後、マルスの拳が当たり、地面にたたきつけられた。
だけど、それでもあたしは叫んだ。



「いっけぇえええ!光牙ぁあああ!!!」




アリアちゃんの光が光牙を包む。
光の拳が、マルスの顔面にぶち当たった。









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