紡ぎ始めた運命





『おのれ…!
魂だけの存在が…邪魔立てするなぁああ!!!』



闇が、光に襲い掛かる。
大きく、存在感のある背中が震える。
ずっと、ずっと見てきたからわかる。




「笑ってる暇、ないじゃないですか…。」




軽薄そうに、笑っているであろう師匠が天に向かって腕を上げる。
指先に燐気がまとう。



「消え失せろ。」



師匠が冷徹に指先を下した。
魂が、炸裂する。
闇を祓う青い焔。

衝撃で目を閉じたあたしの頭を、何かが触れた。
それはあまりに懐かしい、温かい手の感触だった。



「俺は、俺の選択に後悔してない。
 だからお前が自分を責める必要なんてねえんだ。
 …まっすぐにお前の道を進め、馬鹿弟子」

「ッししょ…!」



師匠の小宇宙が、あたしの中に入って行くのを感じた。





―負けんじゃねえぞ。
 “運命”なんていうくそみてえなもんから





どんどんと消えていく、光。

それはどんどんと収束して、そして、








































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