登場!蛇遣い座の女!



枯れかけた森の中。
6人で歩きながら現状を確認する。


「私たちが破壊した…風のコア」
「火のコアも…破壊した」
「水のコアも」
「土のコアも…。
だが、地球は小宇宙の輝きを失い、
闇に染まり元には戻らない。」
「分かっているさ…。
 残る雷のコアを破壊して、バベルの塔を壊さない限り元には戻らないってことだ!」
「やるからには、徹底的にってことだね。」


やれやれ、面倒なことだ。




「光牙…。」

「だから、たとえエデンが雷のコアで待ち構えていようとも俺はいく。
 なんとかして雷のコアを破壊して、アリアを救い出す!」
「!」


随分と懐かしい小宇宙の気配を感じたと同時に、蒼雷がバチリと光って木を伝っていった。
…随分と、かっこいい登場の仕方だね。


「雷の小宇宙!」
「…久しぶりだねぇ。
 光牙、ホタル 」
「そっちこそ元気そうで何よりだね!」


木の上を見上げると、そこには久しぶりに会う顔がいた。


「シャイナさん!
 やっぱり来てくれたんだ!」

木の上から飛び降りたシャイナは仮面の下でほほ笑む。


「あぁ。
 ッフ…随分といい仲間を集めたな。」
「あぁ。」


シャイナがあたしたちの顔を見渡しながらあたしらの名前を上げていく。


「鷲座のユナ
 仔獅子座の蒼摩
 龍星座の龍峰
 狼座の栄斗
 南冠座のホタル
 若き青銅聖闘士たち!」


…あたしをそこにカウントしていいのか微妙なところだけどね。



「シャイナさん体の具合は?
 辰巳の爺は?」
「問題ないさ。
 辰巳も元気さ。」


そっか…。
息災で何より!


「やったねぇ!
 白銀聖闘士のシャイナさんがいれば百人力だぜ!」
「調子に乗るな!」


調子に乗った蒼摩、殴られた。
相変わらず手厳しいなあ、シャイナは。


「それよりシャイナさん。
 俺、星矢にあったよ!」
「…星矢に?」
「力を貸してくれたんだ。
 そして、アテナを俺たちに託すと!」
「アテナを…。
 そうか、星矢がお前たちを一人前の聖闘士として認めたのか。」

どこか嬉しそうに頷いたシャイナに、光牙が詰め寄る。


「シャイナさん!
 行ってくれるね!?
 雷のコアを壊すにはシャイナさんの力が必要なんだ!」
「シャイナ、あたしからも頼む。」


雷のコアを破壊するには…シャイナの力が必要だし。



「分かっている。
 だが、光牙。
 その前にお前にどうしても話さなければいけないことがある。」
「え、俺に?」

なんだかシャイナ…重そうな話をするみたいだな。
ここは空気を読んであたし等はどこかいっとくか。


「ぁ、あたしたちは先にいってるわね!」

察せられなかった蒼摩の背中を察したユナが押す。

「え、あ、おい?!
 何だよ!」
「ほら行くの!」
「あとから追いついてね」
「ゆっくりしゃべってていいよ。
 あたしらゆっくり歩いてっからさ」

ひらひらと手を振って、二人を置いて先に行く。
何の話しなんだろうなぁ…。












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