歩み 「!」 光牙がいるという渓谷の奥のほうで巨大な小宇宙が爆発し、粉じんが巻き起こる。 あたしとユナはその光景を心配そうに見つめる。 「…光牙。」 「…。」 しばらく、それで見ていると粉じんの奥から人影が見えた。 「!」 「光牙…」 その人影はゆっくりあたしたちのほうに向かって歩いてきた。 粉じんの中から姿を現した光牙は、精悍な顔立ちをしていた。 「またせたな、ユナ。」 「光牙!戻ってきたのね…!」 「…答えは、見つかったの?」 あたしがそう聞くと、こくりとうなずいて答えた。 「ああ、俺はもう迷わない。 俺があきらめない限り、アリアは必ず助け出す! そして必ず、エデンに勝つ!」 光牙の目が、きらりと光る。 覚悟を決めた、強いまなざし…。 「さあ、行こう!」 「…うん!」 あたしたちは、絶対にあきらめない! ← → back 141/96 |