歩み





「!」



光牙がいるという渓谷の奥のほうで巨大な小宇宙が爆発し、粉じんが巻き起こる。
あたしとユナはその光景を心配そうに見つめる。



「…光牙。」
「…。」



しばらく、それで見ていると粉じんの奥から人影が見えた。


「!」
「光牙…」


その人影はゆっくりあたしたちのほうに向かって歩いてきた。
粉じんの中から姿を現した光牙は、精悍な顔立ちをしていた。


「またせたな、ユナ。」
「光牙!戻ってきたのね…!」
「…答えは、見つかったの?」


あたしがそう聞くと、こくりとうなずいて答えた。


「ああ、俺はもう迷わない。 
 俺があきらめない限り、アリアは必ず助け出す!
 そして必ず、エデンに勝つ!」



光牙の目が、きらりと光る。
覚悟を決めた、強いまなざし…。



「さあ、行こう!」
「…うん!」


あたしたちは、絶対にあきらめない!












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