決心 「ユナ!」 「ホタル…!? 貴方、今までどこにいたの!?」 渓谷の間で、ユナを見つけた。 ボロボロなユナの姿。 その姿を見て、あたしは胸が痛んだ。 「ごめん…。 あたしが勝手に動いたせいで…。 それより、光牙は!?アリアちゃんは!?」 「……」 ユナが、悲しそうに目を伏せる。 …まさか 「ごめんなさい…。 私たち、アリアを守れなかった…。」 「そんな…!」 あたしは愕然とした。 そして、唇をかみしめて頭を下げた。 「ごめん…! あたし、エデンを止められなかった…! あたしがあの時、エデンをしっかり止めてれば…!」 「! 違うわ! 貴女だけが悪いんじゃない…! 私たちが、アリアを守れる実力がなかっただけよ!」 「ごめん…ごめん…!」 さっきの夢のせいで、あたしの涙腺は緩かったんだろう。 ユナに会って安心して、アリアちゃんを守れなかったふがいなさを痛感して、 エデンに勝てなかった悔しさが一気に押し寄せてきて… 「ごめん…ぅ…!」 ユナに抱き付いて、泣きじゃくった。 ユナはそんなあたしを抱きしめて、ゆっくりとそして力強く言ってくれた。 「…あなた一人が悪いんじゃない。 だから、思いつめないで。」 「ひぐ…ッ…!」 次こそは…負けない…! あたしはもう負けない・・・・! だから、待ってて…アリアちゃん! 「絶対に…アリアちゃんを助け出す…!」 涙でぬれた目にあたしは力を込めた。 待ってて…!アリアちゃん! ← → back 141/95 |