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「ふふふんふ〜ん!」
あたしは、上機嫌で聖域を歩いていた。
午前中はセージ様とマニゴルドと小宇宙の修行して、
お昼になったら闘技場でレグルスと、テンマと耶人とお昼ご飯食べたら今度は体術の修行。
三時にはアルバフィカと優雅なティータイムを過ごして、そのあと、デジェルとカルディアと一緒にお勉強会。
今日は、そんないつもの時間を過ごす予定でいた。
「・・・ん?」
普段と今日がちがかった点といえば・・・・
「・・・・誰?」
見知らぬ女の子が、倒れてるくらいな事かな☆
って
「えぇえ!?
ちょ、君!大丈夫!?」
普段は誰も通らない、朽ちかけた神殿の前で、その女の子は倒れてた。
「ぅう…。」
「え。やば!?
どうしよう…あたし一人じゃ、運べないし…。」
困ったあたしは、そこからたまたま一番近かった宮・天蠍宮まで走った。
「カルディアァアァアア!
いるんなら3秒で出てこいコラァアァアア!?」
「おま、なんだよいきなり。
勉強会ならまだはじまってねえぜ?」
「あたしはカルディアには教わってないけどな!
教えてくれてんのデジェルだし!
じゃなくて!女の子が!」
「はあ?」
「いいから!さっさとついてこい!このサソリやろ―!」
「なんなんだよッ!?」
カルディアの腕をぐいぐいとひっぱり、
女の子が倒れているところまで引っ張った。
「…誰だ?」
だいぶ困惑したか顔をしたカルディア。
あたしにきかれたって…。
「少なくてもあたしは知らん!
カルディアは?」
「じゃなきゃきかねぇだろ。」
ごもっとも。
じゃあ…。
「この子、誰?」
「しらねえ。」
「…まぁいいや。
カルディア。この子あたしの部屋にはこんで!」
「え…いいのか?
だれだかわかんない奴運んで…?」
「構わない!
ほら!さっさと運んで!」
カルディアが女の子を背負った。
あたしは、その人の寝顔を見ながら、階段を上った。
「ミ…ロ…様…。」
小さく聞こえた、誰かの名前。
誰か、大切な人なんだろうか?
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